2024年9月14日土曜日

むくげの下絵を描きながら

 











9月2日に実施された
パティシエ学校の「就職対策講座」の
テストの解答用紙が、自宅に届いてからは
出題した講師として、
4~5日間ほど家に缶詰めになって
採点の作業に忙しくしていた。

なにしろほとんどが記述論述式の問題なので
〇✕をつけるだけではなく
文章を読み込み、添削して
1問ごとにコメントを書いたりして
非常にめんどくさい。

その間、文学と版画展の会期とも重なっていたので
会期中、2度ほど会場に友達をアテンドして
作品を観に行ったりもした。

その展覧会の版画作品と本の装丁が
今週の水曜日の夜、自宅に戻ってきて、
これで年間行事のひとつが無事、終了した。

そして、
13日の金曜日は夏休み明け初めての授業があり、
テストの答案用紙を学生に返却しつつ
答え合わせをしたので、
もうひとつの年間行事が無事、終了した。

こんな感じで
七色仮面の生活はいくつかの節目を乗り越えつつ、
次のステージへと移っていく。

もちろん、その間にもカウンセリングは
約2日に1度の割で行っているのだが…。
今日は午前中に1本カウンセリングを済ませ、
午後からはようやく木版画家としての
時間が持てた。

9月の木版画家としてのミッションは
「4点分の作品の飾り彫りを仕上げること」だ。
なので、9月の前半で
下絵の段階を終え、
後半でいよいよ飾り彫りへと進めるつもり。

つまり、この3連休中に
4点分の下絵の部分を終えないと
ちょっと気分的に追い詰められるという感じだ。

作家にはいろいろタイプがあって
追い詰められないと力を発揮しない人と
逆に追い詰められるとろくでもなくなる人が
いると思うが、
私は完全に後者である。

それを分かっているので、
ものごとは計画を立て
少し余裕をもって前に進める。
そして、
時間が余るぐらいでないといいものができない。

9月初め、旅行がキャンセルになり、
思いがけずに月初から下絵を描く作業に
取りかかれたにも関わらず、
他の先生業やらカウンセラー業が忙しく、
ちょっとご無沙汰になってしまったが、
今日こそはしっかり下絵の続きを描かねば。

そう思って、
本日の助っ人として
亀井聖矢君のCDを選び、
彼の流麗なピアノを聴きながら
彫台の上の版木に向かった。

まずは「カンパネラ」から始まる1枚だが
曲が進むにつれ、
どんどん難解な超絶技巧の速い曲になる。

CDのコメントに
「どんなに音符の数が多くてテンポが速くても
ひとつひとつの音には意味があると
思っている」とあるので、
耳元で攻め立てるように聞こえてくる音にも
一音一音思いを込めて弾いている
聖矢君の顔が思い浮かぶ。

甘いマスクの聖矢君だけど、
人知れずピアノに向かって猛練習を積み、
深くその世界に入り込んで
人を寄せ付けない厳しさで打ち込んでいると
想像するにつけ、
私も頑張らねばと刺激を受ける。

今日、手掛けたむくげの葉っぱと
底紅と呼ばれる白い花の中心の部分は
早くも、
来年の「文学と版画展」に出品予定の作品だ。

つまり、そのための小説も選定済みで
小説の中に重要な役割で登場する
むくげの花は7月初めには取材してある。

そんな風にせっかちが嵩じて
早め早めの行動に余念がないが、
なにしろこの猛暑では摺りの作業はできない。

なので、9月いっぱいまでかけて
4点分の作品を彫り上げるところまで
出来れば良しと、考えている。

「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉があるが
本当に9月のお彼岸を過ぎたら
涼しくなってくれるのであろうか。

周りを見渡しても
とにかく今年の暑さは今までにない
暑さだったせいか、
自分も含めて体調を崩したり、
夏中、使いものにならなかった人が多い。

1年12ヵ月の内、
7~9月の3か月間は暑くて動けなくて
2~4月は花粉症で目が真っ赤では
日本も本当に生きづらい国になったものだ。

早く涼風が立って
クーラーをつけなくてもいい季節に
ならないかと
汗をふきふき思うばかりだ。

今宵のお月様はどんなかな
十五夜 お月様
うさぎが跳ねているかしら

さてとお団子食べて、一服しよ!!















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