今日は年に数回ある陶芸の講習会。
今回のお題は『化粧泥によるいっちんと刷毛目』
『化粧泥』というのは
土で作陶し器の形ができたところで、
素焼きをする前にドロドロの土を使って
表情をつける技法があるのだが、
そのドロドロの土のことをいう。
私がここ数か月、シリーズ化して
さんざん何点も作ってきた化粧泥の作品は
『削り』と呼ばれるもの。
成形した赤土の器に
白の化粧泥をベタベタに塗り、
半乾きの状態で削りだすことで模様を描き
赤土の部分を出すという技法である。
今回の講習会で習った技法は
『いっちん』と呼ばれるスポイトで
化粧泥をボタボタたらす技法と、
『刷毛目』と呼ばれる刷毛で
ザッと刷毛目の表情をつける技法だ。
これらの技法は大正から昭和にかけて
民藝運動家として活躍した
河井寛次郎あたりがよく使った技法だ。
講習会の最初は
先生の民藝についての講話が延々と続いたが、
心の中で『いいから早く説明してくれ』と
思っていた。
今日の講習会の参加者は9名で
3人で1台の作業台を使うように
グループ分けされた。
私は共同購入で化粧泥を買った
同じ曜日で作陶している母娘との3人だった。
気心の知れた仲間との作業だったので
化粧泥の経験者としては
先生に代わって段取りを説明し
さっさと道具の準備をしたり、
フライング気味に刷毛で描き出したりしたので
きっと先生は「やれやれ」と
思っていたに違いない。
母娘は「私達、ラッキーチームでしたね」と
喜んでくれていたので、
お構いなしに作業はスイスイ進んだ。
本来なら2点の器の1点がいっちん、
もう1点が刷毛目の作品なのだが、
私だけ家からいっちんと刷毛目のブレンドで
デザイン画をおこして持ってきていたので、
これまた先生が注意する間もなく
勝手に進める私は
お手上げ状態という感じだった。
しかも、他の8名はこじんまりした器で
恐る恐る刷毛やスポイトを動かしているのに対し
私だけ巨大な大皿2枚を
あらかじめ前回の作陶日に作ってあったので、
あっという間に作業も終わり、
結局、先生からは何のコメントも無しだった。
後は3月下旬の釉がけの日に
他に作っていた8個の梅花の形の向付と共に
この大皿には
透明度の高い釉薬をかけるつもりだ。
久しぶりの大皿
最後まで割れたりひびが入ったり
歪んだりせず焼きあがりますように!
先生に啖呵をきって
好き勝手に作陶した分、
いい作品に仕上がって欲しいと願うばかりだ。
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