2025年5月12日月曜日

陶芸工房 30周年記念展

 












陶芸工房が設立されて30年経ったということで
5月8日から12日まで
「横浜陶芸倶楽部創設30周年記念展」が
鶴見のサルビアホールギャラリーで行われている。

今日が最終日だが、
私は土曜日と日曜日に参加してきた。

土曜日は夕方からギャラリートークがあり、
その後レセプションパーティと称する
飲み会があったからだ。
日曜日は朝から夕方まで会場の受付当番を仰せつかり
入口の机の前に座っていた。

土曜日はギャラリートークの始まる1時間前に着き
まずはみんなの作品をじっくり見て回った。

「ひとり20点は出してね」と言われ
作陶歴の長い私は
当然、たくさん出すと思われていると考え、
少し前から昔の作品を引っ張り出して
どれを出そうか思案していた。

2年に1度の「卓」展では
展覧会前2年間の作品の中から出品するが
30周年と言われると
昔の作品からまんべんなく出した方が
その人の作陶の変遷が分かって面白い。

作品の裏には名前と数字が書かれていて
数字は作陶を始めて何年目の作品かを
意味している。

私の場合は最初から大きい器ばかり
作っていたので、
「Ⅰ 萩原」「3 萩原」などと
書いてあっても、大きなフルーツコンポートや
細長~い大皿だったりする。

今回はあまりデリケートな細工のあるものや
オブジェみたいな類は
いろいろな人が自由に触ることができる展示で
壊れたり欠けたりする危険性があるため、
出品するのは辞めたので、
結果、大きなドンとした作品が多くなってしまった。

つまり、ふだんの生活には出てこない
お正月に使う鯛をのせる大皿や向付
ホームパーティの時にしか登場しない大皿などだ。

会場のセッティングは
陶芸の技法ごとに集められていた。
「電動ろくろのもの」「玉造り」「小鉢系」
「たたら」「ろくろ」「大鉢系」「花瓶」など。

「電動ろくろ」は使わない私の作品は
「たたら」か「大鉢系」か「大皿系」に多い。

先生の作品も奥の3台のテーブルに集結。
昔の作品もたくさん出ていたので
シリーズの変遷を見ることができ、
始めてみる作品も多かった。

ギャラリートークとレセプションには
20数名のメンバーが出席したので、
みんな早めにきて
各テーブルの気になる作品を手に取り
裏返して名前と制作年を確かめていた。

一見、ランダムに並んでいる器なのに
気になる器を裏返すと同じ作者のものを
観ていることが多く、
「やっぱり○○さんのだ」という声が
あちこちで聞こえる。

今回の展覧会は外部の人のためというより
同じ会に所属している仲間にこそ観てほしいと
いうことなので、
ふだん一緒には作陶していないメンバーが
どんな作品を創っているのか、
かつてどんな作品を創っていたのかを
確かめるいい機会になった。

この会に現在は35~36名の会員が所属しているが
作陶歴の長い人は少なくなり
17~18年の方が3~4名
13~14年の人は私を含め3~4名
8~10年の方はまばらで
後は急に5年未満になる。

ここ数年で長い方達がみんな辞めてしまったので
いつのまにか私程度でも古株になってしまった。

まだ、技術的に未熟な人も多いけど
それぞれが作陶すること自体を楽しんでいる様子。
人の作品を見ることで
何かインスパイヤーされたり発見があったり
次の作品のいい刺激になったのでは
ないだろうか。

個人的には
当番の日に観に来てくださったご夫婦が
「ここの作品は売り物ですか」と尋ねられたので
「先生のものは値段がついていますし、
会員の作品も売っている人もいるので
その方と繋がれば買うこともできますよ」と
答えた。

そうしたら、たまたま「こちらの作品は」と
手に取られた2枚の組皿が私の作品だったので
値段をお伝えするとその場でお買い上げになった。

そんな出会いもあるものだと
少し驚きつつ、
お嫁にいった「酸化ナマコと
二酸化マンガンの釉薬のかかった作品」は
他のメンバーからも技法のお尋ねが多かったので
もう少し続けて創ってみようかという気になった。

こんな風に作品を発表すると
版画でも陶芸でもいろいろな意見や感想を
いただくことができるので
それが次なる作品へのヒントになることも多く、
貴重な機会になっている。

そろそろ長く居すぎた感のある陶芸工房だが
キリをつけるタイミングを計りつつ、
メンバーとの交流も大切にしようと
考えたところである。























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