2020年2月2日日曜日

個展用の湯飲み










昨日は陶芸工房の作陶日だった。

奇数月の後半に釉薬をかけたので、
偶数月の最初の作陶日に
焼きあがってくる。

12月に造り1月に釉薬をかけた湯飲み7客も
ひとつもかけることなく、無事、焼きあがってきた。

それはいいのだが、
湯飲みとしては、何か違う。

自分で創っておいて、
焼きあがってみるとしっくりこない。

湯飲みにしては口が開きすぎていて、
小鉢のような感じだ。

個展の会場に持ち込んで、
使うつもりだったが、
ピンとこないので、
もう少し口の狭まったデザインにして
作り直すことにした。

まだ、あと2点は版画も創らなければならないのに、
湯飲みなんか造っていていいのかと、
もうひとりの自分が問いかけるが、
個展にはいろいろな意味で完璧を目指したい気持ちが
抑えられない。

ついこの間は正月の親族会に出すための小鉢12個を
作陶したばかり。

同じ形のものを一気に大量に造ると
集中力と持続力を使い果たして
ヘロヘロになると分かっているのに
やめられない。

昨日も時間の許す限り作陶し、
結局、7個の湯飲みを造った。

それらの高台を削り、素焼きをしてもらい、
釉薬をかけて本焼きをする。

釉薬をかけられるのは
2か月に1度、奇数月の後半と決まっているので、
作陶日の変更届を出しながら、
何とか3月の後半に釉がけができるように
日程調整した。

周囲のメンバーは
1回の作陶日に2~3点の器を造っているのに、
私ひとり、毎回、
大量の器を造っているので、
半ば、あきれられている。

先生も「今度は何を造っているんですか」と
言いながら近づいてきて、
以前とは造るものが大きく変化していることを
面白がっている様子だ。

以前の私は、陶芸で造るのは、
世の中に売っていないもの、
1点しかないオリジナリティの強いもの、
ホームパーティなどに出す料理を盛る器を目指していたので、
大きくてちょっと変わっている
1点ものを造っていた。

しかし、最近は向付や小鉢、湯飲みなど、
最低でも6客、多いものは12客で一揃えの
セットものばかり造っている。

通常、セットものは
日本では5客1セットなので、
そういう意味ではオリジナリティがあるといえるかもしれない。

要は私にとってその器が必要な数だけ造っているので、
通常より多くなる。

粘土ひとつが800グラムなので、
2個買って230グラムのものを造れば、
ちょうど7つできるから
湯飲みは7個作ったともいえるが・・・。

さて、どんな湯飲みができてくるのやら。
多少は口の窄まった形に造ったつもりだが、
焼くと10~15%縮まるので、
イメージとは違うものができる可能性も残っている。

こんな風に
ここ2週間ぐらいは
案内状を発注したり、
額縁を注文したり、
はては湯飲みを制作したりと、
ひとつずつ個展に向け、準備が進んでいる。

5年ぶりの個展、
どんな評価をいただけるのか分からないが、
悔いのないように準備万端、
全身全霊で取り組み、
その日を迎えたいと思っている。

正に2020、
私にとってのオリンピックイヤーである。

0 件のコメント:

コメントを投稿