2015年5月30日土曜日

イタリア紀行1  旅の気分はお天気次第

ベネチア、実は冷たい雨。
傘は足元に投げ捨て、笑ってはいるが、寒い。
 
ポンペイの遺跡。
2000年前の街の噴火があった日を想像しながら、
炎天下を歩いた。
 
カプリ島。
青の洞窟目指して小舟で向かうところ。
今日は入れそうという情報に期待が膨らむ。
 
マテーラの遺跡。
石灰石の洞窟住居には青い空が似合う。
すっかりモデル気取りで、ハイ・ポーズ。
 
 
5月21日から30日までの10日間のイタリア周遊旅行から先程、帰って来た。
帰りのアリタリアが機内の水が出なくなるという故障のため、
2時間以上遅れ、予定より大幅に遅くなったので、丸2日間かけて帰国した感じ。
 
しかし、それ以外の旅行の行程自体はとてもスムーズだった。
 
今回のメンバー29名は「早め早め」タイプだったので、
常に何かと一番先だったり、予定時間より早く出発したりで、
順調にことが運んだ。
(案外こういう団体旅行はクラスカラーがでる。常に遅刻者がいるチームは最悪)
 
添乗員さんにも恵まれ、美人で経験豊富、
日本語がきれいな上に解説が的確、無駄口を叩かないという
何拍子も揃った有能な人に当たったといえる。
さすが、会社推薦『人気添乗員さん』なだけのことはある。
 
旅行の印象は10日間ご一緒するメンバーと添乗員さんによるところが大きいので、
その点、本当によかったのではと思っている。
 
旅行の印象を左右するのは人ばかりではない。
まったく同じ旅程であっても、
快晴と雨とではまったくその土地の印象は変わってしまう。
 
基本、自分は晴れ女という自負はあったのだが、
そんななんの根拠もない自信は、
なんの裏付けもないままに、
今回の旅行では、ベネチアで終日冷たい雨に降られてしまった。
 
旅程は
1日目がミラノでドゥオモとサンタ・マリア・デッレ・グラツイエ教会で『最後の晩餐』
2日目がベネチアでサンマルコ広場とゴンドラ、移動して、ピサの斜塔
3日目がシエナ歴史地区と午後、フィレンツエ歴史地区
4日目がユーロスターでナポリへ向かい、ポンペイの遺跡見学
5日目はカプリ島に渡って青の洞窟、アルベロベッロの海岸ドライブ
6日目は世界遺産マテーラの洞窟住居群とローマまで大移動
7日目はヴァチカンで最後の審判とサンピエトロ寺院、ローマ歴史地区
そして、前後に3日間の入国と出国の日があって全部で10日間である。
 
ざっくりいえば、北イタリアのミラノから南下して、南イタリアを周遊し、
最後はローマに戻って
極めつけのヴァチカン市国にいくという
イタリア全土のいいところを網羅するてんこ盛り旅程だが・・・。
 
さて、
このうち、初日のミラノ観光を終え、ベネチアのホテルに夕方着いたあたりから
雲行きはどんどん怪しくなり、
気温は予想以上に低くて、持っていった洋服は間違いだったかもと
心配になってきた。
 
出発前の横浜や東京は連日30度を目指して気温上昇が続いていたし、
添乗員さんからもイタリアは今、15度から25度で快適なお天気と聞いていたのに
ちょっとした波乱の幕開けだ。
 
実は私たちがベネチアに着いた前の日も前々日も雨だったとか・・・。
 
そんな中、
音をたてて降っている雨にも負けず、なんとかゴンドラにも乗ることが出来たが、
白黒のボーダー柄のシャツが制服の水夫は真っ黒ずくめのレインコート姿だし、
お客の私たちも写真を撮る際、傘を手放し画面に写らないようにするなど、
身を挺してハッピー感を演出していたせいか、すっかり体が冷え切り、
なんだかのどの奥にイガイガがくっついてしまった。
 
イタリア旅行2日目にして風邪でダウンなんてシャレにならないと
気合い一発、のどのイガイガ止まりで風邪を封じ込め、
なんとか雨のベネチアを乗り切った。
 
しかし、その後は南に下れば下るほど天気は好転し、
ポンペイの遺跡の石畳の道を歩いたときも、
舟に乗って青の洞窟を目指したときも、
アマルフィの海岸線をドライブしたときも、
南イタリアの強烈な紫外線を浴び、さわやかな風に自然に笑顔がはじけた。
 
同行の友人とも、何度となくお天気に恵まれてよかったと話し、
カメラを構えては「帽子で顔が真っ暗だからなんとかして」とか、
「サングラスしたままにしようかしら、ない方がいいかしら」
「ポーズはこんな感じ?」「いや、ちょっと体を左にふってみて」などと
傘をさしていないがごとくに誤魔化すこともなく、楽しい撮影が出来た。
 
やっぱり、蒼い海には青い空が似合うし、
青い空と白い雲があっての遺跡の美しさだ。
 
さすがに世界遺産がもっとも多い国イタリア、
どこにいっても絶景と大いなる藝術遺産を見せてくれ、
旅は尻上がりに楽しいものになっていった。
 
グラッチェ!イタリア。
グラッチェ!太陽、そして青い空。
 
そして、晴れ女の根拠なき自信は続くのであった。

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