2019年1月30日水曜日

孫娘は渋好み

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
昨日は久しぶりに孫娘のところで、ばぁばのご飯当番だった。
 
1月に入って、婿殿が仕事の変わり目で少し時間に余裕があるということで、
3週間ほど、間が開いている。
 
いつもどおり2時頃鍵を開けて留守宅に入り、
キッチンに立ち、
昨日はリクエストの「激ウマミートボール」や「ニラ玉」などを含む
9品を作った。
 
「激ウマミートボール」というのは、
以前作って美味しかった一品で、
カリスマ主婦・志麻さんのレシピ本を見て作ったもの。
 
「ニラ玉」は用意されていたニラが少なめだったので、
長ネギも加えて、ゴマ油で炒め卵でとじたもの。
 
他には「わかめときゅうりの酢の物」
「かぼちゃの煮もの」
「ブロッコリーとエリンギのバター炒め」
「けんちん汁」
「さつまいもの炊き込みご飯」
「ほうれん草とえのきのお浸し」
 
そして「真鱈の米麹焼き」といって
真鱈を米麹に2時間ぐらい漬け込んでから焼いたもの。
 
今回はミートボールを除いては完全に和食。
そのミートボールもタイムやベイリーフ、セロリや人参、パセリなどが
隠し味になっているので大人の味。
 
さて、1歳7ヶ月、
むら食いの女王様はどれがお気に召すのか。
 
どれも味付けは塩加減には気をつけているが、
米麹やスパイスなど、テイストは大人と同じで子ども用ではない。
 
久しぶりに会った孫娘は、
珍しくママに抱っこバンドで抱っこされ帰宅。
最近はベビーカーに乗るのを嫌がって、抱っこをせがむという。
 
最近は「子ども椅子なんか座らない」とか
「よだれかけなんて嫌!」とか、
「あれも嫌、これも嫌」のイヤイヤ期に突入していたのだが、
あに図らんや、すんなり子ども椅子に座り、食べる気満々。
 
先ず、「これちょーだい」と言ったのが「ニラ玉」だった。
 
内心、「えーっ、ニラだよ、平気?長ネギもはいってるけど・・・」と心配したが、
全く動じることなく、凄い勢いで食べている。
 
ニラだよ?ニラ!
大人でも駄目な人、多いのに。
恐るべし1歳7ヶ月。
 
全然平気で、バクバク食べている。
 
次に「かぼちゃの煮もの」
緑黄色野菜なので、親としてはちゃんと食べて欲しい野菜のひとつ。
これもガンガンいっている。
 
その次はお魚のプレートにのっていた「ミニトマト」
6つ飾りでのせてあったが、
ナイフで2つに切ってあげると、器用にスプーンですくって、
6つ全部ひとりで食べてしまった。
 
「さつまいもの炊き込みご飯」はあげてしまうと
きりなく食べちゃいそうだったので、
手の届かないところに置いて、
次に何を欲しがるかなと見ていたら、
「真鱈の米麹焼き」に手を伸ばした。
 
しかし、「真鱈の米麹焼き」はさすがに大人の味付けだよ、大丈夫?
 
恐る恐る一切れあげると、
ひとくち入れて考えている。
「美味しい人?」とママが声をかけると「ハーイ」と答えた。
 
どうやら初めての味だけど、気に入ったようだ。
 
そして、〆は「さつまいもご飯」
 
すぐにでも飛びつくと思ったミートボールはひとつも食べず、
特に気に入ったのは
「ニラ玉」「かぼちゃの煮もの」「ミニトマト」「真鱈の米麹焼き」とは
渋い好みだ、まったく。
 
まあ、むら食い女王なので、
次の日はころりと違うものを欲しがるかもしれないが、
とりあえず野菜をたくさん食べてくれたので一安心。
 
今週はよく食べるご機嫌シポリンだったので、
ばぁばも気分良く帰ってこれた。
 
風邪やインフルなどにかからないで、
元気で保育園に行けますように。
 
ばぁばは来週もまた美味しいものを作りに行くからね。
 
  

2019年1月27日日曜日

ダンナの誕生会

 
 
 
 
 
北風ピューピューの夕べ、
ダンナの誕生会と称して、
元町のイタリアン「Rio's」でディナー。
 
初めて行くレストランだったけど、とっても美味しかった。
 
テーブル6卓の小さなお店なのに、
聞いたこともないようなイタリアンの素材をたくさん扱っていて、
メニューも豊富だ。
 
次女が予約をしてくれたので、席だけは確保しておいたのだが、
常連さんで満席という感じで、
今どき夜2回転の人気店らしい。
 
途中で大坂なおみ優勝のニュースが飛び込んできたせいもあって、
店内中がウキウキした雰囲気で、
ダンナのご機嫌も上機嫌。
 
お食事はジビエ料理のエゾ鹿をメインに
シェフお任せのコースを注文し、
ダンナが好きなワインを選んで、祝宴は始まった。
 
長女は子育て真っ最中なので、
次女と私達3人だけの誕生会だ。
 
私は足かけ3日かけてようやく完成した本摺りが終わったところだったので、
内心、「本摺り、お疲れ様!」と自分にご褒美という意味も相まって、
とりわけワインが五臓六腑に染み渡った。
 
コースの内容もバッチリで、
生ハムや珍しいチーズ、
野菜のトマト煮込みなどがのった盛り合わせも良かったし、
メインのエゾ鹿も滋味深くて、とても柔らかく、
バルサミコのソースとの相性もバッチリだった。
 
パスタの中に使ってあったお肉は豚のほほ肉の塩漬けだとかで、
初めて食べた食感と凝縮された旨みが美味しかった。
 
最後のバースデイ・プレートには
お店のデザート全部のせがダンナには提供され、
イタリア語で「お誕生日おめでとうパパ」と書かれてあった。
 
食事中に写真を撮るのを良しとしないダンナだったが、
「お誕生日プレート」を手に、両手に花の記念写真には応じて、
例によって照れくさいのか、タイミングが悪いのか、
肝心の時には目をつぶるといういつもの写真が撮れた。
 
家族が結婚したり、独立したり、歳をとったりと、
だんだん一緒に外で食事をすることもなくなりつつあるけど、
やっぱりたまにはこういうディナーもしないとね。
 
そう思った、外は極寒なれど、心温まる一夜でした。
 

2019年1月26日土曜日

乾燥と大きさと戦って

 
 
 
 
 
 
足かけ3日かけて、木版画の新作の本摺りを終えた。
和紙は4枚湿し、つつがなく4枚仕上がった。
 
毎日、祈るような気持ちで雨か雪かを待っていたのだが、
一向に何も降る気配がないので、
仕方なく乾燥との戦いの火ぶたが切って落とされた。
 
今回の新作は92×92㎝の正方形の作品で、
作品自体の大きさは81×81㎝である。
 
通常の手漉きの和紙の大きさは90×67㎝ぐらいなので、
機械梳きなれど100%楮の和紙を求めて、
千石まで行った話は先日ご報告のとおり。
 
それを先ず、正確にカットし直し、
見当という紙を合わせる目印の切り込みを入れ、
紙を湿す。
 
試摺りを参考に絵の具の調合をする。
 
木曜午後の一番にここまでの作業をして、
和紙が均一の湿りけになるまで7~8時間は寝かせなければならない。
なので、摺りの作業が始まったのは木曜日の夜10時。
 
そのまま寝てしまって次の日から摺るという考え方もあるが、
最近は細切れに作業をして、睡眠や食事、入浴など、
体をリフレッシュさせながら日数をかけて摺ることにしている。
 
つまり、夜10時から夜中の1時半ぐらいまで作業し、
一旦は寝ることで、
次の日にゼロからのスタートではなく、
10のうち2からのスタートぐらいにはなっているという
気持ちの上で、多少、気楽になる効果を狙っている。
 
人間、集中力や持続力には限界があり、
歳と共に減りこそすれ増えることは無いので、
イージーミスをしたり、深い考えが及ばず、ピタッとくる色が選べないなど、
作家としてやってはいけない間違いを犯さないための
企業努力である。
 
今回は来週月曜日の人間ドックのために血流をよくする目的で
整体の予約が金曜日の午後に入れてあった。
それが図らずも
摺りでバキバキになった腰と凝り固まった腕や首の凝りをほぐしてもらうのに
グッドタイミングだった。
 
3日がかりの本摺りのちょうど真ん中で整体にいけたことで、
睡眠や食事にもましてリフレッシュできたことは言うまでもない。
 
そうやって、金曜日の午後から夕方にかけ出掛け、
また、夜10時から夜中の1時過ぎまで作業をし、
最もデリケートな花の花芯や紐の2版目、背景の黒などを残して、
眠りについた。
 
3日目の土曜日は風の強い寒い日で、
乾燥は相変わらず。
夜はダンナの誕生日のお祝いとして、
元町のイタリアンでディナーの予定なので、
そこまでには完全に摺り終え、水張りし、後片付けをしなければ。
 
気持ちを集中し、
寝ながら考えためしべおしべの微妙な色合いを、
試摺りの時とは変更し、置いてみる。
 
本摺りまでいってから色を変えるのは勇気がいるけど、
自分を信じろと鼓舞して実行する。
 
外からは分からない葛藤や努力を惜しんでいけないと自分に言い聞かせ、
初めて摺りの途中でアップしたface bookの「いいね!」に励まされながら、
最後まで摺り切ることが出来た。
 
和紙の大きさと乾燥との戦いに勝って、
見た目華やかで少し和風な市松模様の新作が出来上がった。
 
昨日、相当揉みほぐしてもらったはずの腰と肩が
早くもギシギシするけど、
無事に出来上がった高揚感のままレストランに行き、
ひとつおじいさんになったダンナのために、次女と共に祝杯を挙げよう!
 
心密かに
「本摺りお疲れ様」 といいながら。
 
 
 

2019年1月15日火曜日

東京下町散歩

 
 
 
 
 
 
 
1月の一大イベント初釜が、一昨日、無事に終わったので、
いよいよ気持ちを切り替え、
版画の摺りに取りかかることにした。
 
1月から3月にかけて、既に彫り上がっている2点の大きな作品の
試摺り・本摺りをしなければならない。
 
その作品は絵の部分が82㎝×82㎝、
紙の大きさで言えば92㎝×92㎝になる。
 
つまり、通常の手漉き和紙の大きさ90㎝×67㎝を超えてしまっているので、
特別の和紙を買いにいかなければならない。
 
ロール状になっていて短い辺が100㎝ある厚手の楮100%の和紙を、
92㎝ごとにカットして必要な枚数だけ売ってもらえるのは、
東京の文京区千石にある『紙舗直』という紙の専門店しか私は知らない。
 
我が家からはだいぶ遠いが、
このサイズの作品を創ってしまったときは
ここまで紙を買いにいく。
 
何年かぶりに行った紙舗直は外観はほとんど変わっていないが、
内装がだいぶリニューアルされ、
前にも増して多様な手漉きの紙が1階2階と所狭しと並んでいる。
 
玄関入ってすぐのところに、凄くかっこいい銅販の印刷機が2台あったので、
思わず「写真、撮っていいですか」と訊くと
「お断りしています」と間髪を入れずに返って来た。
 
よく見ると壁にこうある。
「店内の写真撮影はお断りします。
情報の無秩序な拡散に対する当方の挑戦です。店主」
みたいな文面の手書き書道の張り紙が張ってあった。
 
なるほど。
 
紙を注文してカットしてもらっている間に2階に行くと、
紙舗直の経営者坂本直昭氏のプロフィールと
和紙に対する考え方やこだわりが書かれたコーナーがあり、
見る者に緊張を強いる感じがある。
 
その脇にもう1枚張り紙があり、
「10年ぶりに正社員を募集します。
25歳から30歳まで。
27歳で私もここを始めましたが、
27歳というのは人生の重要なターニングポイントだと考えます。
ですので、その年齢の人で、紙舗直で人生を歩んでいきたいと思う方を
募集します」とある。
 
こだわるなぁ・・・。
 
雨が降るかもという天気予報にあわせ、
ビニールをかぶせてもらった紙筒を抱え、外へ出た。
 
千石の駅前から、次はバスで根津駅前まで。
谷根千は谷中・根津・千駄木の略称で、
我が学舎東京芸大のほど近く。
 
谷根千の千は千駄木の千で、千石の千ではないのだが、
横浜に住む私にとっては
千石の千ではないかと思うほど、
近いし、街の雰囲気も似ている。
 
なので、今日は個人的には『谷根千千巡り』といった感じ。
 
さて、バスを降りた根津駅前。 
大学時代は根津の「甚八」という飲み屋に時折行った他は、
このエリアには大して興味ももたずに過ごしてしまったので、
昨今の谷根千ブームはビックリだ。
 
バスの中から見えた白山通りや言問い通りの風景は、
父の車で何度となく通った時のまま、
たぶん店は相当変わっているのだろうけど、
なぜか醸し出す下町の空気感は同じだと感じた。
 
紙屋さんの次の目的地は、根津の小さなギャラリーで行われている
友人達のグループ展だ。
 
案内状には今日が初日で始まりが13時からとあるので、
伺う前に腹ごしらえをと思って、入ったおうどん屋さんが大当たり。
 
「よろこび(慶)」という名前の、外装が真っ黒い小さなお店。
中は1階がカウンター6席だけ、2階にも7~8人は座れるのか?
 
幸い私は一発で座れたが、
常連さんが次々やってきて、この寒空に外で並んで待っている。
 
その1階の壁にも
「1本の道を行く。
信じた道を行く」
という書が書かれた額が飾ってある。
 
今日はどこへ行っても店主のこだわりを強く感じる店ばかり。
 
しかし、注文した「力うどん」が運ばれてきて、それも納得。
 
単に温かいおうどんの上に焼き餅がのっているだけみたいなものではなく、
餅は小さく切って天ぷらのように揚げてある。
うどんはコシの強い手打ち麺で、おつゆは関西風。
ネギと三つ葉と柚がたっぷり真ん中に盛られ、
白のすりごまを振りかけて食べるよう、小さな器が別添えだ。
 
手間暇とこだわりが一杯のおうどんにギュッと詰まっている。
非常に美味。
 
また、このおうどんを食べに、はるばる根津に来てもいいと思うほど。
 
もちろん私が学生の頃にこの店はなかった。
若い夫婦がふたりで切り盛りしているらしいが、
またいつか訪れた時も同じように心のこもった一杯を提供して欲しい。
次は肉うどんの肉がとろとろだと隣のお客さんが驚いていたから
それにしよう。
 
そして、無事、腹ごしらえも済み、
友人達のグループ展を「ギャラリー美の舎」というギャラリーで拝見。
まだ、出来て1年半だという小さなスペースに
銅販を中心にした小品が20数点ほど並んでいた。
 
感じのいい女性オーナーが話しかけてくれたので、
メンバーとの関係や、
自分の学舎がすぐそばなので懐かしいといった話をした。
 
初日なのに、友人達がだれも来ていなかったので、
作品だけを観ることになり、
そこはちょっと残念だったが、
なんといってもその前に食べたおうどんがあまりに美味しかったので、
今日はそれで満足だ。
 
帰りがけ、昔からある「和菓子舗笹屋」ののれんをくぐり、
「花びら餅」と「苺大福」と「谷根千もなか」をふたつずつ買った。
 
「谷根千もなか」とはひとつの最中の中に
小豆あん・白あん・抹茶あんの三種のあんこが入っている最中らしい。
 
この店の名物は昔からある「鈴もなか」だと思うが、
これまた、今日は谷根千という流行にのった感じの最中の方にしてみた。
 
さあ、この最中もこだわりの味か?
 
さっき食べた苺大福は大粒苺が甘くて美味しかった。
食べログには「季節のフルーツを包んだ大福が絶品」とあったので、
苺大福こそが、この店のこだわりの一品だったのかもしれない。
 
卒業して、早35年。
下町は下町の面影を残しつつ、
時代と共にゆっくり変化していた。
 
しかし、下町には確実に「こだわりの店主」が根付いていて、
妥協のない品を生み出し、
信念を貫いていたのが嬉しい。
 
帰りの京急の中で、空にかかる虹を見た。
2019年の『初虹』だ。
何だか、こいつぁ、縁起がいいわい~!

2019年1月11日金曜日

1月はエゴグラムをとる

 
 
松も明け、今週からいよいよ日常の業務が戻ってきた。
今年初のシポリンワークだの、絵画教室だの心理カウンセリングだの・・・。
 
心理カウンセリングのセッションでは、
毎年1月に行っている『エゴグラム』を実施。
 
エゴグラムとは性格テストのようなもので、
50問の問いかけに瞬時に○か×か△かをつける。
その合計点で現在の心理状況や
元々もっている性格の傾向などを知ることができるというものだ。
 
このテストは私のところでカウンセリングを受けるようになってから
半年ぐらいは経っているクライアントさんにだけ行われる。
 
だから、すでにどんなご性格か、どんな行動の特徴があるか、
ある程度分かった上で実施されることになる。
 
50問の設問にパッパッと答えただけで、
そんなに特徴が露わになったり、人と差が出るのかと思うかもしれないが、
これが案外、如実にその人の人となりを浮かび上がらせる。
 
夕べのクライアントさんは高校生の息子さんとの関係に悩んでいたが、
ここ半年の悩みは他のところにあった。
 
会社での人間関係に悩んでいたのだ。
 
私は認知行動療法を主軸にカウンセリングを行っているので、
その理論を理解し、実践することで、
会社での人間関係は好転してきていた。
 
しかし、このメソッドは自宅に帰って、
子どもに対しては使えないと思っていたようで、
いつのまにか親子であるという特別な関係に引きずられてしまったようだ。
 
彼女のエゴグラムの結果は父性性が非常に高く、
母性性が低いというものだった。
 
それがカウンセラーの私見ということではなく、
はっきり数字に表れ、表に示されることで、
彼女のショックは否めないだろうが、逆に問題がクリアになったと言える。
 
1年の計は元旦にあり
 
昔は(今も?)元旦の朝に、親は子どもに「今年の目標は何か」と聞いたり、
大人も「今年はどんな年にしたいか」などと考えた。
 
初詣にいった人が手を合わせて願うことはこういうことだろう。
 
私も自分のエゴグラムを年の初めにとって、
今の心理状態を知り、
今年の動き方を考えたりする。
 
性格そのものは変わらなくても、
心の持ちようみたいなもの、ものの捉え方などは、
年ごとに少し変化する。
 
定期的にエゴグラムをとると、そんな変化が読み取れることがある。
それを他人事のように眺めながら、
自分と相談するのだ。
 
まだまだ明日のクライアントさんも月曜日のクライアントさんにも
エゴグラムをとってもらうつもりだが、
おみくじよりは具体性のある今年の運勢を導き出せるのではと思っている。
 
私のカウンセラーとしての今年は
『来る者は拒まず、去る者は追わず。
誰かの「今日、ここへ来て良かった」の言葉を歓びに、
誰かのために母性性を発揮できれば』と思っている。

2019年1月4日金曜日

恒例 淺草新春歌舞伎

 
 
 
 
 
 
 
 
 
お正月恒例の淺草新春歌舞伎に行ってきた。
今年はいつもの歌舞伎フレンドが淺草に住んでいるので、
東銀座の歌舞伎座ではなく、お膝元の淺草公会堂にご一緒することにした。
 
公演は午後3時から開演で、2時半入場だったので、
昼過ぎには集合して、淺草名物でランチとお茶をすることにした。
 
といっても、場所は淺草人の友人にお任せだったのだが、
今年の淺草はびっくりするほど外人で溢れかえっていた。
 
都営浅草線の淺草駅のホームに降り立ったところから、それは始まっていて、
地上に出るまでがすでに大行列で、
朝のラッシュアワー並み。
 
その人垣が仲見世通りまで延々と続いている。
 
日本人より東洋系の外国人の方が多いのでは思うぐらい。
一体、日本はどうなっちゃったんだろう・・・。
 
というわけで、せっかく来たんだから浅草寺の初詣をしたかったが、断念。
2日に伊勢山皇大神宮に行ったので浮気はしないことにした。
 
友人曰く、これでも三が日に比べれば、落ちついた方らしい。
 
友人はといえば、昨日あたりから腰からくる膝の痛みがあるとかで、
着物は断念して洋装でやってきた。
 
歩くのもやっとの状態なのに、ランチ場所も喫茶店も、
どこもかしこも長蛇の列。
しかも、順番が回ってきて通されたところが2階のお座敷だったりで、
足腰に痛みのある友人には過酷なシチュエーションばかりで申し訳ないぐらい。
 
ランチはうなぎ屋『小柳』の鰻重と肝吸い。
私達のすぐ脇の床の間には、猿之助さんの隈取りとサインが飾ってあった。
さすが、淺草。
 
その後のコーヒーとケーキは『アンジェラス』で
アンジェラスというバタークリームのケーキとアメリカンコーヒー。
淺草では有名なレトロな喫茶店で、
座った席には手塚治虫がお店のために描いたと思われるイラストが置いてあった。
 
どちらも列に並んだせいで少し急ぎ足になってしまったけど、
淺草らしいお店2軒を堪能し、歌舞伎の開場時間を迎えた。
 
今年の淺草新春歌舞伎の午後の演目は
『寿曽我対面』
『番長皿屋敷』
『乗合船恵方萬歳』
 
尾上松也や板東巳之助、中村隼人など、若手ばかりで演じるのが、
この淺草新春歌舞伎だ。
 
10年ぐらい前にここで観た勘九郎や七之助、当時の亀治郎こと今の猿之助など、
みんなここで大きな役を初役で演って、
その後、歌舞伎座へと駆け上がっていく。
 
今の芸能界のアイドルに対して「誰押し」みたいな言い方があるけど、
ある意味、淺草で見初めて、追っかけるみたいな見方もありかなと思う。
 
さて、今年はどんな歌舞伎を観ることが出来るだろう。
席取りはひとえに歌舞伎フレンドの友人にかかっているのだが、
まずは腰と膝をしっかり治して、
元気に歌舞伎鑑賞できる体を取り戻して欲しい。
 
私も2年前の正月2日に突如、帯状疱疹を発症し、
2ヶ月間痛みに耐えた記憶がよみがえってきた。
 
みんな、もう若くないと自覚せざるを得ないお年頃、
健康な体に健康な心が宿るので、
友人にも早くそういう日がくるよう願っている。
 
とりあえず、私の2019年のお楽しみ会は歌舞伎と鰻で幕開けだ。
 
 
 

2019年1月3日木曜日

食い倒れの親族会

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
元旦の日の午後は、親族が集まってくる。
 
親世代が存命中は、ダンナの実家に集合していたが、
亡くなってからは長男である我が家で新年の顔合わせをし、
料理は長男の嫁の私が準備するという形に落ちついた。
 
ダンナの実家に持ち寄り形式だった時より、
私としては全部任されて好きに作る方が楽しいし、気が楽なのだ。
 
親族会に何を作るか、
12月の初めぐらいから考え初め、
あーだこーだとメニューをいじり、
時には試しに作ってみたりすることが好きなのである。
 
今回は1歳半の孫娘から74歳までと、年齢の幅が広いので、
どの年代の好みにも合う献立が必要だった。
 
孫娘は食べむらはあるものの、基本食べることが好きなので、
毎週、長女宅で作っているメニューから、
「枝豆入りはんぺんバーグ」と「ミートソースグラタン」を。
 
だいぶ年を重ねて、くどいものは嫌がりそうなじじチームのために
「ぶり大根」と「聖護院かぶらと京人参のなます」「手まり寿司」を用意した。
 
あとはパーティらしい華やかさのあるものがいいと思ったので、
「キャロット・ラペ」「鯛のカルパッチョ」「八角風味焼き豚と煮玉子」など、
洋風・中華風と
シャンペンやワインが進む味のものを取りそろえた。
 
他に「キッシュ」と「ガトー・ショコラ」など、
十八番メニューも入れて、
「私、失敗しないので・・・」と手堅く脇を固めることにした。
 
いつも作り過ぎだとダンナに文句を言われるのだが、
今回はむら食いチビ助が、大人も目を見張る大食いだったし、
案外、大人9人も頑張って食べてくれたので、
ほどよく残って、次の日の朝食にチンして食べられたのでよかった。
 
ここ何年もお正月の料理作りが、楽しみでもあり、
頭痛の種でもあったので、
今年も無事に乗り切り、今一番ホッとしているところだ。
 
「孫は来て良し、帰って良し」ということわざがあるが、
本当にチビ助ひとりがいるだけで、みんなが笑顔になるし、
振り回されてクタクタにもなる。
 
3日の昼、長女家族も次女も一気に帰宅し、
家が急に静かになった。
 
布団を片付けたり、シーツやパジャマを洗ったりしながら、
やれやれ孫が来るという新しい形の正月行事が終わったんだなと、
安堵感に包まれながら、
お茶とお持たせの小笹最中の甘さが体に染みた。
 
明日からは日常が戻ってくる。
 
2019年はどんな年になるだろう。
新しい元号は?
平成最後の半年は?
 
年賀状には
「猪突猛進?!ではなく、制作と趣味とばぁばの
バランス重視でいこうと思います」と書いた。
 
自分の体と心のバランスをとりながら、
楽しい1年になりますようにと願っている。