2024年4月29日月曜日

新筍と草むしり

 











ゴールデンウィークに入り、
昨日の夜から次女が実家に帰ってきた。

次女も私もとにかく仕事が忙しく、
間際まで、次女がいつ帰宅できるかわからず、
その結果、遊びに行く予定もなく、
ただゆっくりするのが目的の3泊4日である。

私も昨日は午前中に仕事があり、
午後は車を出して買い出しにいったが、
夕食のメインは手巻き寿司にしてしまったので、
他に何かおふくろの味を作らねばと思っていた。

夕方4時ごろ、キッチンに立ち、
他に何を作ろうかなと思案しているところへ
友人から電話があり、
今から筍を届けに来るという。

この友人は「開墾」という名称で
農園を借りて野菜を作ったり、
農園の裏山の竹林に入って筍を掘ったり
しているので、
時折、そのおこぼれを頂戴することがある。

昨年の春も4月半ばに採れたての筍をいただき、
いろいろな料理に仕立て楽しませてもらったが、
今年はその便りがないまま、
ゴールデンウィークに突入した。

友人とは昨年末、
コンサートにご一緒して以来なので
少し、疎遠になってはいたのだが…。

どうやら、今年は開墾に行く曜日に
毎週、雨にたたられ、
今日まで1本も掘れずにいたとか。
「今頃になって採ったので
硬いかもしれないけど」と遠慮がちに
3本の大きな筍を置いていってくれた。

夕方4時半。
今から湯がいて、あく抜きできるか。
ちょっと自信がなかったけど、
取り急ぎ、米を研いで
とぎ汁で筍を湯がくことにした。

採れたての筍は皮をはいで
半分に切ってむき出しで湯がいても大丈夫と
聞いていたので
そのやり方でやってみることに。
(通常は皮付きのまま茹でる)

1時間半ほど茹で、そのままゆで汁につけ
冷ましてから包丁を入れると
さくさくと柔らかく茹で上がっていた。

次女の到着まであと30分、
下味のついたお汁に筍を入れ
鰹節をたっぷり加えて煮ること5分。
火を止め、味をしみ込ませて、
ギリギリセーフ「土佐煮」の完成である。

あたふたと作ったとも思えない、
奥深い味に出来上がった。
春のおふくろの味、
完成で~す(平野レミ風)

2日目の今日、
ふたりとも疲れがたまっているからと
今回はノープランでいくことになったので
9時過ぎ起床。
こんなに遅く起きたのはどれだけぶりか。

ブランチを食べながら、
夕べ、お願いした庭の草むしりの話を振ると
次女はしぶしぶオーケーしてくれたので
気が変わらないうちに
長そで長ズボン、帽子に軍手の
フル装備に身を固め、いざ、庭に。

天気は曇りで風が涼しいので
絶好の草むしり日和。

いつもの年は、毎日毎日、
横目でジャングル化する庭の様子を眺め
ようやく重い腰を上げるのは夏の終わり。

しかし、今年はゴールデンウィークに
金木犀の伐採と草むしりができるなんて
本当に大助かりだ。

さすがに1馬力より2馬力で進む作業は
さくさく進み、
合計4時間もかかったとはいえ、
45㍑のゴミ袋10袋が
どくだみと金木犀の葉っぱと小枝と
薔薇の茎と葉っぱなどで満杯になった。

この嬉しさと感謝の気持ちを
今宵もおふくろの味で表現しようと
今晩の献立は
次女の好物・餃子がメインである。

他には昨日の新筍で炊いた
筍ご飯。
揚げ出し豆腐にわかめの中華スープなど。

世の中は円安と物価高。
それでもゴールデンウィークは
外に出かければ、人・人・人。

次女は正月に帰ってきた時は障子の張替
ゴールデンウィークは枝の伐採と草むしり

いいようにこき使われていると嘆くけど
こんな母と娘の時間も
悪くない(と思っているのは母だけか?)





















2024年4月21日日曜日

作品タイトルが決まるまで

 


4月は入学式だの誕生会だので
何かと忙しくしているうちに
日々が過ぎていっている。

作品撮影の日に間に合わせようと
4月初めに小作品の試摺りと本摺りをしたが、
3点彫ってあった小作品のうち、
1点しか撮影に間に合わせることが
できなかった。

少し間が開いてしまったが、
今日、
何とか2点目の本摺りに漕ぎつけた。

この作品の試摺りは
一昨日の午後、とってあったので
昨日の午前中に絵具の調合を行い、
本摺り用の和紙を湿らせて、
スタンバイした。

今回の小作品は
雨シリーズの1点なのだが
珍しく雨のない紫陽花の花である。

1輪だけの紫陽花の花で
中央にこれから咲き出すつぼみが
ぎっしりついている状態だ。

紫陽花の花だと思っている部分は
実はがくが変化したものなので、
花は真ん中の小さいつぶつぶの部分。

この作品のモデルになった紫陽花は
赤紫を基調にしているが、
中央部分はつぼみの開き加減で
いろいろな色と表情を見せる。

それをデザイン化して
つぶつぶにいろいろな色を使って
遊んでみた。

本摺りは明るい色から摺っていくのが
セオリーなので、
今回は中央のカラフルな花のつぼみから
摺ることにした。

途中、
レモンイエロー、黄色黄緑、淡いブルー
白に淡いピンク、濃いピンクなど
ころころと可愛い玉っころが現れ、
自然と「さくまのドロップス」という
言葉が浮かんできた。

この作品のタイトルは
『ドロップス』か『ドロップ』かの
いずれかにしようと思いながら摺っていた。

しかし、摺りは後半になって
背景色や葉っぱの黒に差し掛かり、
終盤に中央の花の背景の深緑をおいたあたりで
何だかドロップとは違う感じになってきた。

終わってみれば、
『ドロップ』みたいな可愛い作品ではなく
もっと大人の雰囲気の作品に落ち着いた。

けっこう色っぽい感じにも見える。

「なんかドロップじゃないな」と眺めて、
結局、タイトルは
紫陽花の別名でもある
『七変化』にすることにした。

摺りの途中では可愛い女の子だと思ったが、
摺り進めるにつれ
女の子は成長し、少女へと変わり、
出来あがってみると
すっかり大人びた女性になっていた
という感じ。

紫陽花の花は
つぼみから開花するにつれ
薄黄緑色から淡い水色やピンク、
濃い青や赤紫などに変化する。

それを指して「七変化」という別名がある
のだと思うが、
期せずして、摺りが進むにつれ
作品イメージの七変化を体感した。

もちろん試摺りも本摺りも
ひとり画室に閉じこもって
黙々と作業をしているわけだが、
実は頭の中ではこんなことを考えながら、
作品と対話しつつ、
作品という子どもを産みだしているのである。

本日は
けっこう色っぽい女の子を
出産!!

五体満足
べっぴんさん!!









































2024年4月15日月曜日

古稀のお祝いディナー

 




























4月14日の夕刻、
恵比寿のジョエル・ロブションにて
私の古稀のお祝いをしてもらった。

「古稀」という言葉は
古代 稀にみる長生きでおめでたいという
意味だそうだが、
現在では100歳までのご長寿もいるほどだから
稀にみるということもない年齢だ。

しかし、実際にその歳になってみると
まったく実感が湧かないぐらい
数だけがここまで来てしまったという感じ.

ただ、寄る年波とはよく言ったもので、
ここ最近、無理が効かなくなってきたとか、
寝ても疲れが取れていないと感じる日もあり
徐々に年相応になってきたのかもしれない。
(今でも10歳はごまかして生きているのだが)


私は母親が59歳で亡くなっており、
父親も69歳で亡くなっているので、
その歳を越えたことには
万感の想いがある。

そんな気持ちを娘たちが察して、
ふたりで『古稀のお祝いの会』を
企画してくれた。

私が「着物を着ていけるようなレストランで
静かに食事がしたい」とリクエストしたので
孫たちは婿に面倒みてもらうことにし、
オリジナル・メンバーだけの
豪華ディナーをセッティングしてくれた。

場所は恵比寿ガーデンプレイスの中にある
シャトー・レストラン『ジョエル・ロブション』
内装は深い紫色が基調色だというので
モノトーンコーデの着物と帯で
行くことにした。

女子だけ3人が少し早めに集合して
建物の前でひとしきり写真撮影会をし、
予約の5時半にレストランの
門をくぐった。

クローク脇の階段のところのお花も
豪華だったけど、
レストラン内正面には
深い紫色の空間に浮かび上がるように
妖しくも美しいお花が活けられていた。
私達のテーブルはそのお花のすぐ下の
レストラン中央のお席だった。

そこからはフレンチの正式なコースの
始まり始まり。
担当のソムリエがまずは
ワインリストを持ってやってきた。

このレストランはフィックスのメニューなので
席にはメニューリストが置かれている。

スターターのレモンとバニラのジュレには
アニスが香り、お食事のスタートとして
食欲を刺激する。
フランス産ホワイトアスパラガスのポシェは
お皿の上に可愛い庭園が広がり、
蛤のグラチネはエスカルゴのような仕立てで
フランスと日本のマリアージュだ。

飲み物はシャンパンに始まり、
お料理に合わせてワインも白から
赤へと進み、
ソムリエがワインリストを指さし
説明してくれるのに合わせ
ダンナがうんちくを披露している。

娘たちもしっかりおしゃれして
この会に臨んでいるので
なかなか絵になる4人組になっているのでは。

このコース、
意外や和の素材もふんだんに使われており、
穴子やホタルイカ、
こごみや筍、タラの芽といった食材が
見事にフレンチとして調理され、
いずれもとても美味だった。

メインは和牛フィレ肉のグリエだったが、
フィレ肉は柔らかくて旨味が強く、、
「美味しくて言葉が出ないわね」と
娘がいう言葉が最大級の誉め言葉だと思った。

2種類のデザートの前に
お祝いのプレートが運ばれてきた。
あまおうのケーキにろうそくが1本刺され
プレートには
チョコでメッセージが書かれている。
周囲を真っ赤な薔薇の花びらで囲み
艶やかなバースデー・プレートだ。

そのタイミングでお店側が記念写真を
撮ってくれ、
それがすぐにプリントされて
席に4枚のカードになって配られた。

あまおうのナージュと
マンダリンオレンジのムースも
美味しいだけでなく可愛いし美しく
パティシエの腕の見せどころ。

ついついすでにお腹はいっぱいなのに
最後のひとさじまでいただいてしまった。

5時半に始まったディナーは
終わってみれば9時を回っており、
こうして古稀になっても
まだまだたくさんいただけることを証明した。

明日からは食事の量を少し減らして
運動を心掛けつつ、
健康に留意して頑張ろうと思った。

昨日は初夏を思わせる晴天にも恵まれ、
優雅で豪華な古稀の誕生会だった。