2016年5月8日日曜日

リサイタルは思わぬ記念日に

 
 
今日は母の日。
それを口実に、
先日、長女が家に連れて来た彼と長女、その時会えなかった次女と私の4人が
外で会食することになった。
 
日中は「清塚信也ピアノ・リサイタル」を観に行く予定が入っており、
私はひとり、川崎駅近くのミューザ川崎シンフォニーホールに出掛けた。
 
数ヶ月前、
ピアニスト清塚信也と、ヴァイオリニスト石田泰尚との、デュオコンサートに行って、
そのあまりの酷さに呆れて帰って来たことがあったので、
清塚信也のピアニストとしての本当の実力を知りたくてチケットを取ったのだ。
 
清塚信也は「のだめカンタービレ」や「こうのどり」など、
テレビドラマのピアニスト役のゴーストや主題歌の演奏なので、
すっかりミーハーな売れっ子になっているが、本当のところはどうなのか。
 
先ず、ミューザ川崎の約1600席を、
たったひとりで満席に近いところまで集客しているのに
正直、驚いた。
 
飄々と登場すると、例によってよくもそんなに口数多くしゃべれるなという
石田様とは正反対のコンサートスタイル。
 
しかし、ショパンの生い立ちから病歴、若くして死に至る話とリンクさせて
演奏された数々の曲は、ショパンへの理解と親近感を感じさせ、
清塚信也自身のショパン愛も十分伝わってきた。
 
実質2時間と少し、ピアノ1台で曲想の異なる曲を全曲暗譜で弾き通し、
キヨヅカワールドに引っ張り込む力は大したものだと思った。
 
あの自分でも言っているミーハーな性格とおしゃべりは好きと嫌いに分かれるし、
これ見よがしの押しつけがましいピアノの速弾きもどうかと思うが、
それもこれも実力がなければできないことだと思えば、
凄いと認めるしかない。
 
まあ、石田様との相性が悪いのはどうしようもないとして、
自分大好きの、変人だけど実力はあるピアニストという認識に
私の中では落ちついた。
 
そして、夕飯時。
場所を品川に移して、4人が落ち合い、レストランに着席すると同時に
長女が左手の薬指に光る指輪を見せて、次女と私にこう言った。
「私達、婚約しましたぁ。パパ(バンコク)にはもう電話で報告しました」と。
 
「彼を親に紹介したとなると、後は早いわよ。今年は忙しい1年になりそうね」と、
娘2人がすでに結婚している友人が言っていたが、
どうやらその通りの展開になりそうだ。
 
結婚は弾み。
弾みがついているうちに、どんどん進めるのが鉄則。
 
目の前で娘が彼と見交わす笑顔を見ながら、
さっき見たピアノを速弾きする清塚信也が脳裏に浮かんだ。
 
さあ、今年は忙しくなるぞ!


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