2021年2月25日木曜日

大量の本焼き 出来ました

 















先週の土曜日に、午前午後にまたがって
釉薬をかけた大量の器の本焼きが出来てきた。

普通なら、次回の作陶日は
3月の第1週の土曜日だが、
注文して待っている方が
そこまで待てそうにない感じだったので、
今日、車を出して取りに行ってきた。

大小合わせて29点もあるはずなので、
いずれにせよ車で取りにいかないと、
手で持ち帰れる量ではない。

さて、仕上がり具合はいかに…。

実は、素焼きが焼き上がった時点(釉がけ直前)で、
天ぷら皿とさんま皿は
技法が同じで
板づくりという方法で作られているのだが、
一部、反りがでて
芳しくない状態だった。

反りが出たということは、
粘土の伸ばし具合が均一ではない、
もしくは雑に伸ばして、
土に無理強いしている。

反りはそうした丁寧さに欠ける作陶が招く、
乱暴者のしわざということで、
先生からはひんしゅくを買っていた。

しかし、時折、そんな反った板づくりの器も
釉薬をかけて本焼きにまわすと、
なぜか反りが収まることがある。

天ぷら皿6枚、さんま皿2枚、
超長皿1枚の内、
約半分は多かれ少なかれ反りがきており、
祈るような気持ちで釉薬をかけ、
本焼きに送り出したのだが…。

なんと、驚くことなかれ、
天ぷら皿2枚を除いて、
7枚の板づくりの反りが矯正され、
テーブルにピタッと収まるではないか!

なんという幸運。

これも織り込み済み?
いやいや単なる偶然だ。

窯から出した時の先生の顔が思い浮かぶ。
なにしろ、素焼きの段階で、
「女性は乱暴だからな~」とあきれていたから。

「んなバカな!」と思ったに違いない。

他にも、本日の焼き上がりで一番心配していた
白い大皿も
周囲の心配をよそに、
無事、最後まで焼きあがってきてくれた。

大物は何かとトラブルことが多く、リスクが高いので、
「そんなに大きいの作って大丈夫?」と
作陶の段階でみんなに心配されていた。

この白い大皿は、多分、秋の展示会では
メインを張る作品になると思うので、
これが完成するのとしないのでは
全く今後の作陶計画が違ってくるので、
私としては大いに胸をなでおろした。

この大皿は、皿のふちに
正に粘土細工といった感じで
細いひも状のものが大量に飾りとしてついているので、
これがトラブルなく焼きあがったのは
正に奇跡、
作陶生活10周年の記念の作品ができたということになる。

だがしかし、
不覚にもこの作品の削りの作業の最後に、
皿の裏に自分のサインを彫りこむのを忘れ、
裏返した時に名前がないという痛恨のミスをした。

今更どうしようもないのだが、
今回の展示会の代表作になるかもしれないというのに
サインが入っていないというお粗末な話に
なってしまった。

他には
注文を受けて作ったサラダボールと12画の皿2組。

白っぽいものと
3色のかけ分けのものとを作ってみたが、
明日、さっそくお見せすることになっているので、
どちらのタイプがお気に召すのやら。

いずれにせよ、受注作品も割れやひびなどなく
焼き上がり、
とりあえずミッションはクリアした。

ここに焼きあがったものは
展示会にも出す課題作品や、
自分の卓に飾るものもあるので、
いくら気に入られたとしても、
全部お譲りするというわけにはいかない。

また、ご予約をいただいて
シコシコ作ることになると思うが、
まずは昨年12月から3か月間の作陶分は
無事に焼きあがってきたことに
安堵する。

今年いただいた年賀状でもっとも感激した、
私の器に関するエピソードを書いてくださったFさんが
明日のお客様なので、
今からどんな反応を見せてくれるか楽しみだ。

作品にファンがいること。
これに勝る制作のモチベーションはない!

それは版画も同じだ。



























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