2021年12月19日日曜日

年賀状制作の是非

 





師走もいよいよ19日。
あと12日で今年も終わる。

月初に4日間、旅行に出かけたしわ寄せが
いつになっても解消しない。
その上、この時期ならではの年中行事に
ますます追い詰められている。

その筆頭が
年賀状の制作だ。

私の年賀状はもちろん木版画による
手作り年賀状。

作画の部分が自刻自摺の版画なので、
当然、あて名側も
自筆で書いている。

枚数は150枚と毎年決めていて、
それ以上創るのは
体力も気力も限界だ。

それ故、
送る方々は150名様以内になるよう調整するので
あて名書きに関しては
まずは名簿作りから作業は始まる。

今年は久々に個展があったから、
お礼状の意味も込めて、
新しく名簿に加えたい方もいる一方、
何十年も前に会ったきり
顔も思い出せない方をどうするか。

私にとって
個展は重要な分岐点なので、
年賀状のみの繋がりの方とは
辞め時のサインになる。

もちろん、
あて名書きのその前に版画を創るので、
「来年は寅年か~
どんな作品にしようかな」という悩みは
11月には始まっており、
12月に入るとすぐ、原画に着手することになる。

それが今年は旅行で遅れた分、
何だか気ぜわしさが増してしまった。

いつもの木版画制作に比べ、
年賀状の木版の難しさは
相手が小さくて摺りづらいというのと
洋紙なので、和紙のように湿して
絵具のつきをよくするという作業ができないこと。

そのせいでチマチマと小さい部分に
力を入れて
彫ったり摺ったりしなければならず、
思いのほか、肩も首も凝るし、
腕のおかしな筋肉を酷使することになる。

結果、いつもは作業後にする
肩甲骨はがしのストレッチも
疲れ過ぎていて、やろうという気にならず、
整体の先生のところに行くまで放置するので、
ますます悪化の一路をたどってしまう。

そんな年賀状制作に時間を取られる日々とは
お構いなしに
カウンセリングや絵画教室、
シポリンワーク、
お茶のお稽古や陶芸工房の制作などが
次々やってくるので、
ハッと気づくと何日もブログをアップできていない
ということになる。

娘に言えば、
「ブログなんて誰が見ているの?」
「どれか辞めれば?」
ということになるので言わないが、
一番辞めたいのは
年賀状制作ということになる。

友人の銅版画作家は
数年前の年賀状で
「年賀状は今後、創らないことにしました」と
宣言した。

その気持ちは手に取るように分かる。

両面印刷の簡便な年賀状や、
見たこともない他人の子の写真付き年賀状に
まぎれて処理されるには
大変すぎる版画の年賀状制作。

今の時代とかみ合わないレトロな作業に
なってしまったのだと認め、
撤退するのが良策なのかもしれない。

さあ、今年の年賀状、
受け取った方の感想や
元旦に届く年賀状の文面を読みながら、
次回の年賀状をどうするか
決めようと思う年の瀬である。







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