2023年7月3日月曜日

陶器の恐竜の卵

 














6月中旬に釉薬をかけた大量の器の
本焼きが出来あがってきた。

箸置きのひとつひとつも数えると
合計35点もの作品を本焼きにだしたことになる。

しかし、焼きあがった作品に
満足しているかといえばそうでもない。

今回はここに登場しない大きな作品3点に
ひびが入ったり、トラブルが起き、
すでに私の記憶からは消去すべく
月曜日のゴミに出してしまった。

それらは大皿2点と蓋物1点で
この作品群の中では手間ひまかけた作品だった。
大物だっただけに陶器の厚さにむらができ、
ひずみで
焼成中にひびが生じたものと思われる。

蓋物は蓋の内側にかけた釉薬が
焼成中に溶けて、身の側に垂れ落ち、
焼きあがったものにナイフを差し込み
引き離そうとしたら縁が欠けてしまった。

そうなるとたとえ一部分の欠けだとしても
作品としては失敗だ。

最近は器の工作の度合いが強まり、
単なる平たいお皿とかは作らないで、
飾りがはめ込まれていたり、
削ってレリーフ状になっているので、
事故が起こりやすいのは承知していたが、
現実を突きつけられると
甘くないことを実感する。

と、ここまで延々とぼやいてしまったが、
写真に収めたものは
それでも最後まで焼きあがったものたちだ。

メインはタイトルにもあるように
「恐竜の卵」をイメージして作った
白いボンボニエール。

「くり抜き」という技法で
初めて作ってみたが、
卵の割れた感じはなかなか面白く出来たと思う。

ただ、これも中の黄瀬戸という釉薬が
蓋をした状態で焼いているので
器の中で熱の対流が起こっているせいか
想像していたようなクリアさはなく
底にたまった釉薬が白濁している。

さて、これを成功とするか失敗とするか、
自分ではできてすぐなので客観性がない。

次の9日の陶芸工房の交流会に持ち込んで
皆さんの反応をみて考えたいと思っている。

他の作品で初めて試した釉薬の組み合わせも
イメージしていたものとは少し違う。

こんな風に陶芸は最後の焼成は神のみぞ知るで
その時の釜の中の空気の流れや
熱の入り具合で
思いもかけない表情を生み出してしまうので
作者といえども、
最後はその偶然性に身をゆだねるしかない。

焼きあがったばかりの器は
いつもの釉薬ならともかく
初めての試みだったりすると
その焼き上がりの可否を冷静に判断するには
少し時間がかかるものなのだ。

だったら、今まで経験している
間違いのない釉薬にすればいいとも思うのだが、
仕事ではなくあくまで趣味なので
「安定よりより挑戦を!!」というスローガンに
突き動かされてしまう。

というわけで
未だ自らの作品の良し悪しをつけかねてはいるが
とにかくまたゴロゴロと家の中に
土器(ダンナ曰く)が増えたことは間違いない。

チャレンジャーKIMINOは
明日も行く!
どこまでも!!



























0 件のコメント:

コメントを投稿