それぞれ人には自分が住んでいる街とは別に
なじみ深い街があると思う。
例えば、長年通った学校があった街、
勤めていた会社があった街、
結婚して住んだ街など。
それが私にとっては
銀座という街だ。
高校時代から歌舞伎にはまり
玉三郎を追っかけてよく行ったのが
歌舞伎座のある東銀座だった。
大学と大学院時代には
毎週月曜日の夕方、
展覧会のオープニングパーティが行われた。
大学のあった上野のお山から
夕方銀座に向かい、
先生たちと共に個展巡りをした。
個展会場の多くが銀座にあったため、
版画家としてなじみ深いのも銀座だ。
初めての個展は
銀座5丁目にある養清堂画廊だった。
大学院2年の終わりの話だ。
今回9月の個展も新装オープンの養清堂だ。
版画専門の老舗画廊と言えば
養清堂画廊とシロタ画廊になるが、
2件ともこの50年間に場所を何回か変えつつ
銀座で画廊業を今日まで続けている。
オシャレな街銀座は
今でも大人の女性のためのファッションを
扱うブランド店がひしめている。
個人的にはブランド志向は全くないけど
やはり大学生くらいから今日まで
いざという洋服を買いたいなら
銀座に出掛けることが多い。
また、娘たちが私立の中高一貫校に入り、
ママ友とのおつきあいが始まった頃は、
私立だったのでママ友たちの住む場所が
関東近県に散らばっており、
ママ友ランチと言えば銀座になることが
多かった。
その頃は3月に1度くらいの割合で
銀座でランチをしていた。
そんなこんなで
何かあると銀座に行くというのが
この50年くらい続いている。
今日はそんな私にとっての銀座を
凝縮したような目的で
銀座の街を満喫した。
まずは歌舞伎座にほど近い東劇で
きものフレンドのAさんと
「曽根崎心中」を鑑賞。
2009年4月に歌舞伎座にかかった演目を
シネマ歌舞伎に仕立てた映画だ。
「曽根崎心中」は去年大ヒットの映画
「国宝」でも印象的な場面で出てきたので
役者は違えど興味津々。
東劇にはきもので来る人も多いので
私達もきもので行くことにした。
お初を坂田藤十郎、徳兵衛を中村雁治郎。
歌舞伎界の重鎮の演技を
大きなスクリーンで観て
吉沢亮のお初とはまた違った感動があった。
12時40分に終演して
そこからダッシュで銀座8丁目まで歩き、
次は
888ビルの地下にあるイタリアンレストランで
ランチ。
汗ばむような日差しの中、
銀座の街には外国人があふれかえり、
昔の銀座とはだいぶ様相が違う。
ネットで見つけた初めてのレストランだったけど
全て個室スタイルのお席で
とてもリーズナブルでコスパのいい
レストランだった。
お味もどれも美味しかった。
銀座でコースランチを食べて
シャンパンまでつけて
ひとり3,200円は安すぎる。
接客もとても感じがよかったので
次回も利用しようと思った。
四半世紀前、
ママ友と通っていた頃は
もっと贅沢なランチをしていた気もするけど
今はこのぐらいが身の丈に合っている。
最後は大学時代の恩師が
シロタ画廊で回顧展的な個展をしていたので
友人も一緒に覗いてみた。
御年88歳になられた先生は
すっかりお爺さんになっていて
かなりビックリした。
きもの姿の私を観て
「今日はお茶会か何か?」と話す様子は
50年前、
「今日はお茶なんです」と
大学からお茶のお稽古に行ったことを
思い出させた。
藝大の中のお茶室で
留学生も交え、私が席主で
「版研茶会」を催したことも懐かしい。
そんな昔からきものや版画、
ランチなどの舞台になってきたのが
銀座という街だ。
時は流れ、様子も違い、
一緒に歩く友人も変化しているけど
今日、銀座にいて、
やっぱり私にとって
銀座は特別な街だなとの思いを強くした。













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