2015年10月25日日曜日

恩師あーしゃの舞

 
 
 
今日は以前習っていたフラメンコの先生あーしゃのリサイタル。
 
場所は内幸町のイイノホール、
スペインから5人ものアーティストを招聘して、2回目のリサイタルである。
 
1回目の時は私もまだレッスンに通っていたが、
いろいろついていけなくなって、クラスを辞めて2年近く経つが、
あーしゃ先生の舞台は辞めて以来初めて観ることになる。
 
1回目は赤レンガ倉庫の中の会場だったが、今回は名門イイノホール。
スペインから5人ものアーティストが彼女のために来日しての
ワンマン・リサイタルというわけだから、そりゃもう凄いことだ。
 
会場には懐かしい面々の顔もたくさんあって、
思わずハグしたが、それぞれまだレッスンを続けているというのだから
頭が下がる。
 
この数年間に先生は結婚し、男の子をひとり出産。
そのお子さんがたぶん二つ前の席におばあちゃんと一緒にいた男の子だと
思うのだが、パパの姿はどこに?
 
詳しいことは知らないが、
このフラメンコ・アーティストの生活の中に一般の会社員との結婚と
出産・子育てを組み込むことはさぞ大変だろう。
 
舞台の上のあーしゃはアーティストとして大きく成長し、輝いているけど、
ただ成長したのではない、何か人生の重みを感じさせた。
 
今日のあーしゃは
フラメンコという異国の音楽と舞踊に魅せられ、
日本での生活とのバランスに苦慮しながら、
ひとり苦闘する、そんな姿に見えた。
 
元々フラメンコはジプシーの悲哀を歌い、踊りで表現したものだから、
別の意味で異国の音楽と舞踏に魅せられた日本女性が
日本とスペインの狭間で苦悩する姿に置き換えられると言ってもいいだろう。
 
今日は昨日のフラメンコとは違って、
踊っているあーしゃを個人的に知っているせいで、
いろいろ感情移入して観てしまった。
 
会場でハグした面々は、見た目は以前とちっとも変わらないけど、
この数年でそれぞれの人生は少しずつ変化しているだろう。
 
私自身も違っているのだから、当たり前だが・・・。
 
そんなこんなを踊りという表現に込め、
あーしゃは今日の舞台に立っていたのだと思うと、ちょっと切なくなる。
 
またいつか会っていろいろ話してみたいけど、
まずは素晴らしいフラメンコの世界を堪能させていただき、
ありがとうございました。
 
きっと今頃、まだスペイン人アーティスト達と祝杯を挙げている頃だと思うけど、
本当にお疲れ様でした。

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