2021年10月21日木曜日

久しぶりの再会

 














今日は昨年のコロナ禍が始まって以来、
ず~っと会えていなかった友人と
ようやく会うことが出来た嬉しい1日だった。

正確には4月の個展の時に来てくださり、
「あの青い鳥の作品、ください」と
いきなり言われ、
写真の作品「旅路」を買って下さったので
全く会っていなかったわけではない。

しかし、Kさんはコロナに関しては
すこぶる慎重で、
何回かのお誘いは袖にされてしまったし、
個展も意を決して来てくださったという感じで、
作品が欲しい旨、伝えてくださった後は
早々に帰られてしまった。

だから、今回の版画協会展とランチを
ご一緒できるのは本当に久しぶりのことなのだ。

21日にお互いの予定が合うことがわかり、
ランチに上野の韻松亭を選んだのだが、
予約が14時しか取れなかったことに端を発し、
それならついでに「ゴッホ展」もとお誘いし
行くことになった。

有名どころの展覧会は、
今は時節柄、すべてがネット予約のみだ。
しかし、その分、人数制限がかかっていて、
ほどほどの人数でよく観ることが出来た。

実は
「ゴッホ」には私たちは特別の思い入れがある。

一昨年の4月、
私たちは毎年恒例の海外旅行の行先に
オランダ・ベルギーを選んだ。

その旅程の中に今回の展覧会の作品を
大量に貸し出しているクレラー・ミュラー美術館が
含まれており、
現地で観た作品が
なんと計68点も展示されているのだ。

だから、単なるゴッホの展覧会というより、
「旅路で観た懐かしのゴッホ」という
センチメンタルな一面が強い絵画鑑賞になった。

ゴッホ展のあとに版画協会展を見て回り、
しばし飲み物休憩をはさんでランチへ。

ゴッホ展ではマスク越しの会話でさえ、
係り員がプラカードを持って制止にくるので、
静かに鑑賞していたが、
それ以外の時間はこの1年10か月の空白を
埋めるかのように
私たちのおしゃべりが止まることはなかった。

折々にはさまる同じフレーズ、
「いつまた、旅行にいけるのかしら」という言葉が
繰り返され、
私たちは思いを次回の海外旅行に馳せるけど、
当分、無理そうなことは分かっている。

それでも、お互いに元気でよかった、
また、一緒に旅して、異国の地で
同じ絵画や景色を見て感動したり、
同じ食事に舌鼓を打てる日が来ることを
心待ちにしましょうねと確認した。

この2年間で全世界の人々が失ったもののひとつが
こうした通じ合える人との交流だと思うが、
そろそろそれも解ける日が来ますように、
そう心から念じた。

帰り道、
電車の中で、
ショパンコンクールで反田恭平さんが2位に
小林愛実さんが4位に入賞したことを知った。

反田さんには1位になってほしかったし、
最後のコンチェルトは本当に素晴らしかったから、
少し残念だけど、
立派な誇らしい結果なことには違いない。

いろいろ嬉しいことが重なると、
何だか平凡でちょっと鬱々とした日々に
弾みがついたようで、
「明日も頑張ろう」という気持ちになる。

明日は朝から雨で
とても寒くなるとか。

私は新作の試し摺りをするつもり。
どうか美の女神ミューズが降臨しますように!

そして、コロナという死神が
世界から退散しますように!





























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