2020年3月3日火曜日

雛祭りのご飯









日曜日、今週のシポリンワークの献立リクエストが届いた。

長女のところは3月末に引っ越しを控えているので、
今年はお雛様を出しもせず、
お雛祭りは完全にスルーするのかと思っていたら、
「今週のご飯はひなまつりっぽいのでお願いします」ときた。

は?

一瞬、「お雛様を出しもせずに
どの口がそんなことを要求するんだ」と思ったが、
コロナウィルスで冷え込んだ気分を
少しでも華やかなものにしてあげようと、
急遽、お雛祭りバージョンで献立を考えることにした。

「でんぶ」と「紅白のはんぺんボール」はあると
写真付きでLINEしてきたのを見て、
ふと、菱餅をかたどった押し寿司の上に
ひな人形が載っている図が浮かんだ。

「でんぶ」とはあのピンクの甘いじゃりじゃりしたやつだ。

そんなものからみるみる発想が広がり、
大昔、長女が小さい頃、
似たようなものを作ってホームパーティをしたことを思い出し、
孫のためにも作ろうと考えた。

いろいろ食材は用意してくれているようなので、
鯛と花束などを買い増して
正午にはひとり娘の家のキッチンに立った。

最初に炊飯器にご飯をしかけ、
メインのひな人形寿司は夕方、じっくり取り組もうと
まずは『大学芋』や『ほうれん草とえのきのお浸し』
『カリフラワーのグラタン』あたりから調理開始。

しかし、長女からは
「今朝、微熱があったのに保育園に送り込んじゃったから、
もしかしたら、呼び出しがあるかも・・・」と
メールがきていたので、
何とか所定の時間まで頑張ってほしいと念じていた。

が、その願いもむなしく、
午後4時。

娘から電話がかかってきて、
「志帆のお熱が38度5分までいっちゃったから、
お迎えに来てほしいって言われた~」と泣きが入った。

え~、今からお寿司に取り掛かろうと思っていたのに~。

でも、娘はまだ会社をすぐには出られないらしい。
しかも、この時期、
「発熱」という言葉にはみんな敏感だ。

しかたなく、エプロンをはずし、
すぐに保育園に向かった。

孫はあんがい顔色もよく、ケロッとして、
ご機嫌もよさそうで一安心。

とにかく連れ帰り、
おとなしくビデオを見ているうちに
ひな人形寿司を完成させねば。

しかし、ここのうちのキッチンにはつまようじがない。
このご時世か、キッチンペーパーも切れている。
大皿も少ししかないので、
予定していた形の押し寿司はお皿が小さくて載らないなど、
問題が続出。

つまようじがないのに、
人形のボディと頭であるウズラの卵はどうやってつなぐ?
のりがぺたっとならないようにするにはどうする?
敷物は毛氈のような赤にしたいのに、
サケのほぐし身は思いのほか、渋いオレンジだ。
などなど・・・。

工作に必要なアイテムは
たくさん用意したのに、
キャラ弁作りのコツがわからず、右往左往。

で、結局、写真のようなひな人形の載った押し寿司になった。
凝った割には、なんだか地味だ。

時間切れで
スモークサーモンを持ち込んだのに、
使わずじまいになり、
色彩の華やかさに欠ける。

肝心かなめの志帆は
ひな人形寿司には目もくれず、
とにかく今週も『大学いも』が一番のお気に入りで、
私の手が離せないのをいいことに
一気に5つも食べてご満悦だ。

まあ、高熱で強制送還された割には
機嫌もよく、いつもどおりおしゃべりしているので、
こんなもんさと
帰宅した娘とみんなで記念写真を撮って、
無事、お雛祭りご飯は終了。

あと数年、10数年したら、
「あのコロナウィルスの時は本当に大変だったね。
あの時、おーママ、おいしい大学いもと
可愛いお寿司作ってくれたよね」と
感謝してくれる日がくるだろう。

そんな日を夢見て、
2020年の3月、
このウィルス蟄居生活を乗り切ろうと思う。

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