2025年7月8日火曜日

セカンドオピニオンの大切さ

 7月3日に脳神経外科を退院した。

7泊8日、入院したことになる。

下界は7月初めだというのに雨粒ひとつなく

猛暑日になりそうな勢いだ。

梅雨はどこいった。


退院してからは

ゆっくり自分の体と相談しながら、

とはいえ

5日からカウンセリングを少し再開した。


周囲に退院の報告をすると、

皆、口を揃えて、

「この際、ゆっくり体を休めて」という。

が、

案外、何もすることがないことは苦痛なのだ。

結局、

娘たちが泊りがけで来てくれたが、

おさんどんは私がやってしまう。

娘たちにはお風呂掃除や、トイレ掃除、

庭の草むしりなど、

ふだん、気になってはいるものの後回しに

しがちな部分をやってもらった。

これはこれで大助かり。


そして、7日は術後初の外来診療の日。

心配性の長女も東京から駆けつけて

一緒に執刀医の話を聴いたのだが、

その日に撮ったCT画像にはほぼ完治した

クリアな脳が映っていた。


ほんの少し残っている黒い部分は

水=髄液なので、2か月ぐらいかけて

吸収されてしまうと執刀医はいう。


これで晴れて脳神経外科からの卒業である。


しかし、

だからと言ってこの硬膜下血腫の原因になった

2年前から続く立ち眩みや意識が飛ぶ症状の

原因が解明できたわけではない。


「もう転ばないでね」と医者に言われても

今後も気を失ってしまえば、

転倒し、最後は頭を強打するしかない。

気を失っているから

上手に転びようがないのだ。


これは自律神経の問題か、ストレスか、

血液検査で中性脂肪の高さは指摘されているが、

それが気を失う原因とも考えにくい。

あとは血圧の薬の問題か。


入院中もリハビリの先生たちや看護師さんなど

あたりかまわず意見を聴いたが

皆一様に原因はひとつに特定できないという。


高血圧に関しては長年、お世話になっている

ホームドクターのS先生に診てもらってきた。

ここで、別の循環器内科の先生に診てもらうのは

ちょっと気が引ける。


けれど、ここはひとつセカンドオピニオンを

とってみるべきタイミングなのでは?

そう決心して、

脳外を卒業したこの機に一気に

行動に移すことにした。


Netで検索した評判の循環器内科の医院は

待合室が満員御礼の盛況ぶり。

10時ジャストについて診療が始まったのは11時半。


私はA4レポート用紙びっちりに

2年前からの出来事を書いて持ち込んだ。


脳神経外科の執刀医からは

「脳貧血の原因はいろいろ考えられるけど

自律神経の不調には薬はないから…」と

普段の生活改善と運動をといった

聴き飽きた話しか出てこなかった。


なので、セカンドオピニオンといっても

同じことを言われるのではと思っていた。

しかし、案外、驚きの答えが待っていた。

「僕だったら、この3種類の降圧剤の内、

A剤とB剤は辞めてみる」というのだ。


長年の高血圧で下がりづらくなっていたため

徐々に薬の量が増えていたのに

一気にメインで飲んでいた2種を辞めるとは!

大丈夫?


真面目な患者としては

勝手に薬を飲んだり飲まなかったり

自己判断でするのはいけないことと

思っていたので、

S先生に「薬を変えてみましょう」と言われれば

従うしかない。


しかし、2年前、薬を変えた頃

「歩いているとフラフラするんです」と訴えたが

「その程度なら慣れますよ」というのが

ホームドクターの見解だった。

もっと頭痛とか吐き気のような副作用があれば

また違った展開だったかもしれない。


ちょうどそんな頃、

重い荷物を持って階段を上っている時だった。

ふいに意識が飛んで

階段で転げ落ちそうになったのだ。

幸い、二の腕にまずあたり、半回転して

最後はおでこを打って意識は戻った。


近くですれ違った男性が寄ってきて

「大丈夫ですか、救急車呼びましょうか」と

声をかけてくれた。

丁重に断ると、荷物を持って

家まで送り届けてくれた。


家についてダンナに報告すると

いきなり「10㎏痩せろ」と言われた。

開いた口がふさがらない。


あれから2年、

何回か立ち眩みがあり、気を失ったこともある。

そのうちの1回が

今回の玄関ドアへの激突事件だ。


これが血圧の薬を飲まないことで

解決できるとしたら

そんなに嬉しいことはない。

まだ、結果は出ていないが

思いもかけない医者の見立てに

今日はとても驚いた。


セカンドオピニオンはとってみべきだと

痛感した。

長年、お世話になっているからなどと

人情厚く、義理堅くいても

脳の手術までするようではいただけない。


今はなんだか一条の光が差し込んだようで

「セカンドオピニオン万歳!」と

言いたい気分だ。


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