2019年7月17日水曜日

梅雨を乗り切る着物姿

 
 
 
 
 
 
月3回のお茶のお稽古、
基本のドレスコードは「きもの」である。
 
とはいえ、午前中や夜に心理カウンセリングの予約が入っている時は
着物はやめて、洋服でいくことにしている。
たぶん、着物をきたカウンセラーは
怪しい先生か、占い師みたいに見えると思うからだ。
 
しかし、気持ちとしては、お茶のお稽古には着物で出掛けたい。
なのに、今年は雨に降られることが多い。
 
雨が降ると、草履が雨で駄目にならないよう、
足袋が雨で汚れないよう、
草履に透明なビニールのカバーを掛けなければいけない。
 
しかし、これが難物で、
カバーをかけた草履はとても窮屈になり、
外反母趾の私の足が悲鳴を上げる。
しかもカバーのかかった草履姿は美しくない。
 
そこで、楽しく雨の日にも着物で出掛けられるよう、
遂に私は雨の日でも大丈夫な「下駄」を買うことにした。
 
先日、横浜高島屋の着物売場を覗くと、
そこに草履や下駄の鼻緒をすげてくれるおじさんが、
専用のコーナーを構えて店開きをしていた。
 
そのコーナーの前を通りがかると、
なんとも粋な赤い地色に黒の細い縞模様が入った塗りの下駄を発見。
下駄といっても、二本歯の下駄ではなく、
草履のような形で真ん中だけくれている形で、
裏には雨にも対応するようにゴム底が打ってある。
 
まだ、下駄の部分だけで、そこに好きな鼻緒をすげてくれるという。
 
おじさんは興味を示して覗き込む私に、白い鼻緒を出して、
こんな組み合わせはどうかと勧めてきた。
 
「確かにちょいと小粋でいいじゃないかい」と心の声がささやいた。
 
しかし、ただの白い鼻緒じゃ、何か物足りない。
 
見れば、横に中央の鼻緒の部分だけ、赤い下駄がある。
黒い塗りの下駄に、白黒の縞模様、ちょんと真ん中だけ赤い鼻緒だ。
 
赤いちょんが、やっぱりいいなぁ。
心の声は、そのまま口から飛び出し、
「おじさん、白い鼻緒の真ん中だけ赤いのはないの?」
 
結局、おじさんはすでに下駄としてすげられていた鼻緒をばらして、
赤地に黒い縞の下駄に、白い鼻緒、真ん中だけ赤のちょん、
という形にすげてくれた。
 
それが、今、手元にある写真の下駄だ。
 
いやぁ、いいわぁ!
小粋な下駄。
ドンピシャ、私の好みだわ。
 
すっかり有頂天で、すべてのコーディネイトをこの下駄に合わせ、
紺地にホタルの柄の絽の着物、
白地に紺で古典柄が線描き模様に織られた帯、
下駄の赤に合わせた赤い帯揚げ、
ちょっと赤が混じった夏もののグレーの帯締め
と、いうラインナップで用意した。
 
大相撲の砂かぶりの枡席に座っているご贔屓のお姐さんほど粋じゃなく、
かといって、普通の主婦じゃ真似できない、
そんな狙っている線の装いになったのではと自画自賛。
 
はたして、本日のお茶のお稽古では、
皆々様にお褒めの言葉を頂戴し、
またまた、悦にいる私だった。
 
しかし、毎日雨が続き、
身も心もしけしけしていたので、
こんな風にオシャレして、
雨降りも前向きに捉えて、楽しく過ごすのはいいことだ。
 
まだ、ここ数日、この雨降りは続くとか。
 
梅雨を楽しく乗り切るには
可愛い長靴か、傘を買う。
 
着物の場合は、長靴というわけにはいかないので、
下駄を買う。
 
それが今年の私からのオススメである。
 
 

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