2019年10月8日火曜日

陶芸展の搬入日に思う

 
 
 
 
 
陶芸工房の展示会初日、午前中に搬入と展示が行われた。
 
9時45分に会場の横浜市民ギャラリーに着くよう、
車を出した。
会場前の駐車場は搬入を依頼された業者の軽トラックと、
個人で搬入しようとしている乗用車でごった返している。
 
我が陶芸工房のメンバーも
軽トラックからそれぞれの作品をおろそうと、
周辺に集まってきているのが見えた。
 
本日の予定としては10時搬入開始、
12時までに机の組み立てとレイアウトをして、
各自あてがわれた机に自分の作品を展示する。
 
「向付」という課題作品は会場右手奥の
課題作品テーブルにまとめて展示する。
 
先生が全体を見て、それぞれが引き立て合うように
多少入れ替えをし、
最後にライティングを行う。
 
午後1時から展示開始で、
お客様をお迎えするという段取りだ。
 
展示用テーブルは個人の希望で1台でも2台でも自由に使ってよい。
しかし、
実際は会員の中で2台希望した者は2名だけだったので、
その2名(内ひとりは私)の作品は
会場の右奥と左奥で対称に位置するように指定された。
 
ふたり共、美大出身なのだが、
実はこの陶芸工房、美大出身者が数名おり、
みんな、それぞれの作品を気にしている。
 
私は会場の左手奥の位置を指定されたので、
そこにお店を広げ、
自宅で並べたとおりに器を配置していった。
 
本当は120×100㎝の横サイズにレイアウトを考えてきたのだが、
テーブルは100×120㎝の縦長に配置されたので、
多少変更を余儀なくされたが、
まあ、それはそれでいい配置にできたと思っている。
 
ちょうど配置ができあがったあたりで、
もうひとりの2台使いの友人がやってきた。
同じく美大出身の陶芸の大先輩と共にきて、
私の作品を眺めてから、
ふたりとも、とても褒めてくれた。
 
2台使いの彼女の作品は
数多くの箸置きを花びらや落ち葉のように扱い、
薄い葉っぱ型の大皿や小皿と共に
テーブル全体がひらひら揺れているような感じ。
 
もうひとりの作品は茶そばという釉薬をかけた
渋い器が中心で、
電動ろくろとてびねりの両方の作品がバランスよく並んだ
「深まる秋」といった感じの作品。
 
それに比べて、
私の作品は中央に黒くて重量感のある大鉢が据えられ、
それと対の黒い鉢達と、シンプルな角皿や小鉢、
あちこちに可愛いオブジェ達が点在するというもの。
 
「物語を感じるわ」
「ひとつの世界感があって、アートよね」
「全体で萩原季満野の世界よね」
という感想だった。
 
とりわけ、手前に展示した黒い鉢の大小4つが、
いかにも私らしくてとてもいいと言ってもらえた。
これは自分でも気に入っている器なので嬉しい。
 
目の確かなふたりに認めてもらって、
まずは一安心。
 
他の人より数を多く出している(ほぼ2倍か3倍)だけに、
「数だけ出して・・・」という風に
見られたくないと思っていたので、
世界感が構築できていると感じてもらえれば満足だ。
 
そして、展示を終えた 午後の一番には、
最初のお客様として、
お茶のお稽古場でご一緒の友人が観に来てくれるはずだった。
 
しかし、その友人は、先週末、
ジョギング中に転倒して、ほお骨を骨折。
 
「顔が大きく腫れてとても伺えそうにない」と
LINEに痛々しい写真が添付され、
急遽、キャンセルになった。
 
本当にお気の毒だが、
月末にはお茶のメンバーとは京都旅行が控えているので、
そこまでには復活してほしいと願うばかりだ。
 
一方、別の友人からメールがあり、
私が立て替えているコンサートチケット代の支払いと、
旅行のお土産を渡したいからと、
急に午後、会う事になった。
 
めまぐるしく1日の予定が入れ替わり、
それぞれ出歩く算段に関する準備が交錯した。
 
聞けば午後に会った友人も、
中欧ヨーロッパの旅先で転んで大出血し、周囲を驚かせたけど、
唇を切っただけで、骨折は今のところしてないとか。
 
私達の年代は気持ちだけは若く、
いろいろ忙しく遊びの予定を入れるけど、
時に思わぬ事故に遭い、
立ち止まることを余儀なくされる。
 
「なぜ、何もないところでで転ぶのか」
整体の先生に質問したところ、
「体幹の筋肉が脆弱になっているから」
という答えが返ってきた。
 
「なぜ手が出ないで、顔から転ぶのか」
そう質問すると
「瞬時の反射神経が鈍っているから」
という答えが返ってきた。
 
いろいろ鈍くなっているお年頃。
 
一番困ったものなのは、
自分が鈍っていることに気がついていない
鈍った心だ。
 
時に鈍感力が功を奏することもあるが、
健康な体を維持し、
遊びたいときに遊びたいところに行くためには、
心の健康を保つため、
まずは心の体幹を鍛えるべきと思った次第である。
 
 

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