2020年7月7日火曜日

アートディレクターYOKO









6月24日に横浜駅に隣接する「NEWoNAN YOKOHAMA」が
1か月半遅れでオープンした。

場所は元CIALと東急ホテルがあったところで、
そのあたり全部をぶっ壊して、
ひとつの巨大な商業施設へと変貌した。

オープンした日、私は折しも横浜に仕事で来ていたが、
コロナのこともあって入場制限がかかっていたので、
横目で「ついにオープンしたのね」と通り過ぎた。

今日、ようやく中に入って見ることができた。

「新しい横浜」をうたい文句にしているだけあって、
本当に横浜らしからぬ印象の店内だった。

たとえて言えば「六本木」的といおうか。
おしゃれで豪華なくせに、ナチュラル。

コンセプトは
「未知なる、Me」

立派な冊子の表紙には
その商業施設そのもののコンセプトが詩のように掲げられ、
他のショッピングモールとはちと違うと主張している。

何を隠そう、
この商業施設のアートディレクターは
我が娘YOKOである。

次女はこのブログでは実家で私と一緒にマーマレードを煮たり、
ショコラオランジェのチョコがけをしたりしているが、
実はグラフィックデザイナーである。

しかも、私に似ず、謙虚で地味な性格なので、
大きな仕事を成し遂げたり、賞をもらったりしても、
決して自慢しない。

親兄弟にも自慢してくれないので、
いつも死ぬほど働かされていることは知っているが、
どんな仕事をしたのか
よく分からずにいる。

しかし、今日、行った
「NEWoMAN YOKOHAMA」の
アートディレクターだったとしたら、
そりゃ相当でかい仕事をやらかしたと言える。

ちなみに
「アートディレクターというのは
広告・Webサイト・パッケージなど、
ビジュアルデザインの指揮をとるクリエイティブチームの
責任者である」
と、ググったところ出てきた。

確か関係者の一覧表には何十人かの名前が出ていたから、
そのメンバーの頭だったのかもしれない。

建物そのもののデザインは
今を時めく建築家・田根剛だ。

外観も素敵だったが、
内装にふんだんに使われているタイルも特注品で
ニューマンのNとMがデザインされている。

トイレや授乳室などもすごく素敵だし、
壁にかかっている看板の類のデザインセンスがいい。

次女がこの建物のどこにどの程度関わっているのかは
よく分からないが、
メインビジュアルに使われている油絵タッチの女性は
次女が描いたもので、
この映像やコンセプトをもってしてコンペに勝ち抜き、
その流れで次女がアートディレクターを仰せつかったと
聞いている。

おかげで次女は昼も夜も夜中もなく働き、
コロナの危機が迫ろうと関係なく、
指示を出し、調整し、修正を重ね、
開業にこぎつけたらしい。

結果、疲れはて、もう辞めたい病が再発。
「今度こそは辞めてやる~」と
今までにも何度となく聴いたセリフを
またしても叫んでいる。

まあ、産みの苦しみは
この業界にはつきものだし、
理解不能の経営者とのあつれきも分からなくはない。

しかし、生み出した完成品は
横浜らしからぬ気品とセンスの良さに
ナチュラルさを兼ね備え、
どこ吹く風で、
凛としてそびえたっていた。

自分の手掛けた作品が世の中に残せたんだから、
羨ましい話だ。

だから、私は次女にLINEを送った。
「わたしゃ、あんたを誇りに思うよ」と。

アメリカ人が何かというと子供を褒める
「I am proud of you」という奴だ。



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