2025年7月14日月曜日

最近の推し『亀井聖矢』

 











7月13日、石田様フリークの友人と二人、
渋谷のオーチャード・ホールまで
亀井聖矢君のピアノを聴きに行った。

Piano’s Monologue  亀井聖矢
~オールショパンプログラム~
第3回 協奏曲

場所がオーチャードホールで
午後3時開演だったので、
まずは渋谷のどこかでランチをと計画し、
センター街のはずれにある
イタリアン・レストランに行った。

相当久しぶりに歩く渋谷センター街は
若者しかいないので、
まるで私たちは異邦人。

地下のそのレストランももちろん初めて行く
所だったので、
一抹の不安はあったのだが、
行ってみれば隠れ家的な空間で
お料理も美味しく「当たり」だった。

オーチャード・ホールは
神奈川県民にとってはなかなかの遠隔地だったが
周囲の東横デパート本店や
Bunkamuraがすべて取り壊されてしまった今、
もはやオーチャード・ホールで
コンサートを聴くのもこれが最後であろう。
(きっとここも取り壊されるのだと思う)

亀井君のチケットはとても入手困難で
友人が苦労して
「バラバラの席だけどようやく取れたわ」といって
相当前に取ってくれたものだ。

今回の演奏はオールショパンプログラム
しかも協奏曲なので、
亀井君にとって
2025年春から挑戦していたショパンコンクールの
本戦前の手慣らしみたいなコンサートのはず
だった。
しかし、誰も予想だにしなかったのだが、
なぜかショパコンの2次予選で落ちてしまった。

予選落ちした時には
私達は「なぜ???」という気持ちが強く、
すぐ後のエリザベート国際ピアノコンクールで
5位入賞になるまでの日々は
「さぞや落胆しているだろう」と
私達も一緒に落ち込み、気を揉んだ。

そんな親戚のおばちゃんみたいな親衛隊も
少し月日が流れ、落ち着きを取り戻し、
コンサートの日を迎えた。
そして、
まずは美味しいもので腹ごしらえだ。

こちらのレストランも友人が探してくれた。
当初は単にコンサート前のランチの予定だったが
思いもかけない私の脳の手術と入院があり、
結局、「快気祝い」のランチになった。

先日の「うなぎとふぐ」の快気祝いの時の
友人と同じく、
友人達は皆、退院してすぐなんだから
無理しないようにと気遣ってくれるが、
当の本人は食欲モリモリ
何の食事制限もかかっていないので、
食べる気満々である。

今回の自分の写真をみると
ここ数日で顔つきも病み上がり感が抜け、
推しの聖矢君に生で会える喜びで
本当に嬉しそうだ。

入院中、病院食とはこういうものか、
この程度でカロリーや栄養価は足りるのか、
自分の料理は多すぎると学んだはずが、
退院1週間で掟は簡単に破られ
たぶん本日のイタリアンは完全に
カロリーオーバー。

それでも生きて美味しいものが食べられる
歓びに勝るものはなく、
「死んで花実が咲くものか」と
うそぶくHAGIWARAであった。

さて、コンサート。
こちらは東京フィルハーモニーオーケストラの
総勢50名ほどをバックに
亀井聖矢君のピアノ・ソロ。

若干25歳の若者。
甘いマスクに長い手足。
SnowManのひとりかと思うほどのイマドキ感。

そんな青年がニコニコと会場に出てきて
ピアノの前に座り、
紡ぎ出すショパンの協奏曲。

きっと、ショパコンの本戦までいき
最後に向こうのフルオーケストラを背負って
ソロで弾きたかったであろう協奏曲を
今、ここで弾いている。

「どんな気持ち?」とおばちゃん心はうずいたが
目の前の聖矢君はとても自然体だし、ピュアだ。

彼のピアノの音色はとにかく美しく
透明感がある。
目をつぶると夜のとばりが落ちるその時に
藍色のビロードが向うから広がり
真珠の粒とクリスタルの粒が無数に
転がってくる。

そんな映像が爽やかな風と共に見えてくる。

反田恭平のピアノの時も似た映像は浮かぶが
彼の音はもっと迫力があり、彼自身のオーラが重い。
亀井聖矢のピアノは透明度が高いので
真珠だけでなく
クリスタルの粒がキラキラ輝いている。

何かのインタビューで
「もうコンクール挑戦はこれでおしまい。
あとは世界中で演奏会をしながら
自分の世界を深めていきたい」
というようなことを言っていたと思う。

私の今の音楽界の推しは「亀井聖矢」
相撲界の推しは「大の里」

思わぬ手術と入院を経験したせいで
生で聖矢君の演奏を聴けることの歓びが
ひたひたと湧き上がってくる。

なかなか生では観られない「推し」達に
1年に1~2度会えますように
そんな思いで胸が一杯だ。

9月には横綱になった大の里の
生の取り組みを見る予定だ。
もちろん土俵入り姿も楽しみだ。

自分が日に日に元気になっていくのを感じながら
生きていてこその
わくわくドキドキだと心の底から実感した。
















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