2022年1月17日月曜日

重い腰を上げて

 










11月に彫り始まった新作の彫りは
12月に入って、年賀状の制作や大掃除、
クリスマスやお正月の準備などに追われ、
中断を余儀なくされていた。

年が改まり、1月の初仕事としての彫りは
1月6日の雪の日に始まったのだが、
その前後は新年の予定に追いまくられ、
半ばまで中断せざるを得なかった。

しかし、1月中にはこの作品の彫りを
最後まで仕上げることというのを
自分に言い聞かせていたので、
昨日と今日は一歩も家から出ずに
「彫師」に徹して彫り台にへばりついた。

1月6日に平彫りというパートは彫り終え、
残るは難関・飾り彫りと思っていたのだが、
いざ版(両面彫りで5面)を並べてみると
平彫りのややこしい部分は
まだ、だいぶ手つかずで残っていた。

今回の新作は
上下に分かれており、
上には「街の風景」下には「紫陽花」が
描かれているのだが、
街の建物の窓やら森の表情は手つかずだし、
紫陽花の花のチマチマしたところも
まだ全く彫り進んでいないことがわかった。

いつかは彫らなければいけないし、
一体誰がこんなチマチマした絵を描いたんだと
時折、そういう作品にぶつかって
怒りを覚え、嘆くことになるのだが、
どう考えても描いたのは私しかいない。

昨日から、意を決して、
そのチマチマに取り組んでいるのだが、
彫っても彫っても彫っても終わらず、
ずっとうつむいての力仕事なので、
今は自分の首に彫刻刀を刺したいほど、
後頭部と首が凝っている。

もし、今、自分の首に彫刻刀を刺したら、
血がどば~っと飛び散り、
首に凝り固まった血が勢いよく流れ、
スッキリするのではないかと思うほど、
首が痛い。

まあ、そんなことは実際にはしないし、
このブログを読んでくださっている整体の先生が
心配すると思うので、
夕方になったら叫び声をあげるぐらいが
せいぜいだ。

しかも、
今回の作品の紫陽花の真ん中の花の部分は
小さな丸いものがいっぱいで、
丸を残したパートも、彫り抜いたパートも
集合体恐怖症の人には辛い絵ずらになっている。

全部摺り重ねれば、なんてことはないのだが、
各パートはちょっとゾクゾクするような感じで、
私としてはギリギリな
気持ち悪さだ。

とにかくこの細かい作業を1月中には終わらせ、
2月には試し摺りと本摺りに持ち込みたい。

版が細かければそれだけ
ただ摺るだけで綿密な画面ができるはずと
自分の版を信じて、
今は彫り進むしかない。

次に整体の先生のところに伺うのは
月末の予定なので、
そこまではだましだまし首を持たせて、
毎日、ストレッチをしなければ…。

間違っても首に彫刻刀を刺さないように、
今日はペンならぬ彫刻刀を彫り台に置いて、
ゆっくりお風呂に入ろうと思う。

この因果な商売、
お金にもならないのにいつまで続ける気かと、
今日はボヤキが止まらない。


















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