2022年1月21日金曜日

飾り彫りの天王山

 






先週、自分の首に彫刻刀を刺したい衝動に
かられた話をブログに書いて、
読者を慌てさせた私だが、
今日はその続き。

いよいよ最後の飾り彫りとして、
街の風景のパートを彫ることにした。

彫り出す前に、水彩画を描くように
直接、版木にどんな陰影をつけるか描いて、
その絵をガイドに彫っていく。

水彩画の部分は一昨日、仕上げたので、
今日はいよいよ彫る作業だ。

昨日はカウンセリングの予約が入っていたので
ついでに買い出しも済ませ、
今日は1日中、アトリエに籠った。

下絵をガイドに彫ると言っても、
その墨色をかっちり残すというより、
彫る時は彫る時で仕上がりをイメージして、
描くように彫る。

自刻自摺の作家ならではの彫り方で
もし、これが彫り師さんに頼んで
彫ってもらうとかだと、
彫り師は下絵の通りに彫るのが仕事なので、
自由に描くように彫るというわけには
いかない。

とりわけ、森の部分は
黒い絵具で、まず、塗りつぶしてしまい、
彫ったあとの白い版木の形を見ながら
彫り進めていくので、
正に森をイメージしながらの彫りになる。

やっぱり、根を詰める作業ばかりで、
午前と午後の計6時間ほどだったが、
彫刻刀を首に刺す一歩手前という感じだった。

それでも、前回は
こんなに頑張ったのにまだ終わらないという
疲労感が強かったけど、
今回は彫りをすべて終えることができ、
達成感がこみ上げてきた。

前回はこんな辛いばかりの作業を
いったいいつまで続ける気かと
ボヤキが止まらなかったが、
今回は「やっぱり私、木版好きだわ」
と、思うんだからいい気なもんだ。

今日は今から鶏手羽元のオーブン焼きを
作ろうと思う。
チーズとクラッカー、オリーブと干しブドウ、
キャロットラペと
焼きブロッコリーのホットサラダでも作って、
野菜たっぷりにしよう。

お酒はビールにするかワインにするか、
彫りが完成したところで、
今日は自分にご褒美をあげるつもり。

こうして、飴とムチを使い分け、
頑張った自分をなだめたりすかしたり、
それがストレスコーピングという名の
ストレス軽減法だ。







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