2024年7月10日水曜日

主婦の顔と版画家の顔

 








私が日頃、いくつかの仮面をつけかえながら
ばたばたと忙しくしていることは
このブログでもお話させていただいているが、
版画家であり、カウンセラーであり、
専門学校の非常勤講師であり、
ばぁばご飯の作り手であり、
みたいなことをしていると
最も手薄になるのが「主婦」の顔である。

「元々、ホコリでは死なない」と思っているので
一番おろそかになるのが「掃除」
「洗濯」はほぼ毎日しているが、
掃除機をかけるのは
どのぐらいの頻度かというと
恥ずかしく言えない程度。

トイレやお風呂の掃除も
できれば訊かないでほしいと思う程度。

ダンナはどの程度、
家事に参戦しているかというと
娘には「ありえない」と
呆れられる程度。

何しろ娘の世代は
家事はもちろん、
子育てもふたりで分担するものなので、
夫が妻に「手伝おうか」なんて
軽々に発言すると
「はあ??」なんて怒られてしまう。

世代間格差といえばそれまでだが、
それにしても我が家のダンナには
何も期待できない。

そんな家事の中で、私が
唯一、自慢できるのは「料理」だと思うが、
料理も材料がなければ始まらない。

私は週に1回は車を出しての大買い出しを
決行しつつ、
途中でパンやくだものなど不足したものだけ
買い足していく。

しかし、最近、とみに忙しい日々が続き
今回は週に一度の買い出しが
10日間も開いてしまった。

午前中、車を出して大きなスーパーに駐車し、
そこから歩いて2分の別のスーパーに行き、
そこで買うのが最も安いアイテムだけ
エコバック2袋分だけ買って
元の駐車場へ戻った。

そこのスーパーの駐車場はかなり狭いので
駐車するのが難しく
車をこすりでもしたら一大事なので
人力で何とかしようという算段である。

それから、大きなスーパーをくまなく歩き
求めた食材が
スーパーのLサイズのビニール袋6枚分。
+トイレットペーパーもあったので、
ひとりでカートにのせて歩くには
かなりの量だ。

カゴが3つ乗るカートを選んではいるが、
それでもあふれかえった品を見て、
スーパーのレジの後ろに並んだ人に
申し訳ないと思うのが常である。

車の後方いっぱいに詰め込み帰宅するが
それを仕分けするのも
また一苦労。

夏場はペットボトルやビール、
アイスクリームや果物、野菜など
かさ高くて重いものが増えるので大変だ。

何とか、午前中に買い出しをするという
主婦の大役を終え、ランチをとり、
午後は気を取り直して
トレッシングペーパーの原画を
版木に転写するという作業をした。

この作業は木版の作業の中では
かなり神経をつかうパートで
両面カーボンでトレースしている時に
少しでもズレたりすると
摺った時に版がうまく重ならなくなる。

ひとり没入して集中力を結集し、
ペンを走らせる。

本日も背中を押してもらったのは「サザン」
やっぱり、いいわ。

夕方5時半、
またモードを主婦に切り替え、キッチンに。

まず、
冷蔵庫の中でお疲れ様になっていたトマトで
「ベーコンと野菜のスープ」を作った。

メインは「ピーマンとしいたけの肉詰め」
肉詰めのために必要だった卵半分から
もう2個足して「卵焼き」
後は「豆乳入り冷ややっこ」と
「生わかめのポン酢しょうが」
「カクテキ」は既製品。

かなり庶民的な献立だが、
色味だけはカラフルに出来たので、
いつもの夕飯はこのぐらいがちょうどいい。

「ピーマンの肉詰め」は大昔、
大学時代にスキー合宿に行った時、
助手のひとり暮らしの男性が一口食べて
思わず「これ、誰が作ったの」と顔をあげ、
私と知って、褒めてもらったことがある。

「ピーマンの肉詰め」って
ひとり暮らしの男性の男心をくすぐる一品
なんだろうなと思った記憶がよみがえる。

ふと、今、独り暮らしの男性に
食べさせてあげたいと
不埒な考えがよぎった。

今日も35℃
暑さでどうかなりそうな7月の一日だった。







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