2024年7月28日日曜日

サマーホリデーは彫りデー

 













とにかく暑い。
カウンセリングが入っていない限り、
家にいて、彫りの作業を進めている。

世の中はサマーホリデーだが、
私にとっては彫りデーだ。

周りが思う「人の3倍生きてる」としたら
こういう時間に木版の仕事を進めなければ
結果は出ない。

別に本人は苦痛でも何でもなく
この時間を楽しんでいる。

頭の中ではいろいろなことを思い出したり
考え事をしたり。
ニヤニヤしたり、唇をかんだり。

耳ではサザンを聴いたり、石田様を聴いたり。

すぐ横のテレビをつけながら
オリンピックの開会式ダイジェストを見たり
日本金メダル1号の角田夏実選手の
豪快な巴投げの解説を見たりしている。

31歳で初めてのオリンピック。
遅咲きの柔道選手にかかる
このオリンピック
1個目の金メダルと通算500個目の金メダル。

身長が161㎝あるのに48キロ級に階級を落とし
長い手足を活かして
豪快に相手を投げ飛ばして寝技に持ち込む。

朝からそのシーンを繰り返し見ながら
あんな風に相手を蹴り上げ、
投げ飛ばせたら、
さぞや気持ちいいだろうなと思う。

君が代の流れる表彰台で
31歳の頬には涙がとめどなく流れた。

私達はその輝かしい結果しか知らないが、
彼女にこれまで
どれだけ多くの苦しみと迷いがあったことか。

あまたの選手の歓びや悔しさのドラマが
この17日間に繰り広げられることだろう。

私は一言も発せず、
ただ、彫り台に向かい、
彫刻刀を動かしているだけだけど、
心の中ではふつふつと
「私も頑張るぞ」という気持ちが湧いてきた。





























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