2024年7月15日月曜日

陶芸 暑気払いの会

 









三連休の中日、
陶芸工房では暑気払いの会が催された。
正式には「工房開設記念の交流会」と呼ぶのだが、
要は暑いさ中の一品持ち寄りの暑気払いの会だ。

一部と二部に分かれていて、
まずは会員約35名ほどの内
18名が自分の作品を持って集まり、
ひとりずつ作品を手に
どんなコンセプトかとか
どんなところに苦労したとかを話す。

課題が年に数回出されるので、
課題の講習会を受けて作った人は
その作品と他に「お気に入り」をもう1点
持ってくる。

今回の課題は平皿で
たたらという技法で伸ばした粘土板を
円にカットし、
電動ろくろに移して、縁を立ち上げる。

1回でうまく立ち上げられれば
大きな平皿ができるし、
何度かやり直すとだんだん小さくなる。

そんなあたりの苦労話や釉薬の話など
順番に話すというのが1次会の流れだ。

私はその平皿の講習会には申し込んだものの
体調不良で見学しただけだったので、
今回はその代わりの楕円形の中ぐらいの鉢と
2次会の食事会で取り皿に使えそうな小皿を
手に説明した。

ひとりずつの説明の後は
気になった人のテーブルに行って
質問したり、実際に器を手に取ってみたりする。

気が付けばこの会のメンバーも
そのほとんどが私より年数の浅い人ばかりに
なってしまったので、
いきおい、このフリータイムになると
経験の浅いメンバーが
物珍し気にやってきて、見てくれるので、
どんな技法を使って
どんな順番で釉薬をかけたかなど
お話する役どころになる。

出来あがった器を見ているだけでは
分からないようなコツ、
例えば、100均で買ったランチョンマットの
布目を最後に土に転写して
器の肌合いを作っているとか、
テープを貼って養生した部分に釉薬が
のらないようにして
釉がけのデザインを作っているなどは、
聞いてみればなるほどと思うようで
ちょっとした驚きをもって聞いてくれるのは
嬉しい。

その1次会の見せ合いっこが終わると
テーブルの形を変え、
くじ引きをして
残った15名で一品持ち寄りの会の始まりだ。

一品持ち寄りといっても、
ほとんど料理はしないという男性や
そういう時持っていくような料理はできない人は
買ってきてもいいし
奥さんが栽培したミニトマトとかを
持ってきても、そこは自由だ。

私は元々、自分の料理を盛る器が作りたくて
陶芸を始めたので、
もちろん手作りの料理と
それに合った器を持って行った。

今回は「チャプチェ」と「白和え」の2品。

「チャプチェ」はコウ・ケンテツさんのレシピで
野菜と肉を先に炒め、塩コショウし取り出し、
別途、春雨だけチャプチェ特有の味に煮込んで
野菜と肉を後で合わせるというもの。
そうすると野菜の色鮮やかさが残るので
全部が茶色く染まらず美しい。

器は黒いアーモンド形の大鉢で
縁だけ白い釉薬がかかっている。
パプリカの黄色、人参のオレンジ、小松菜の緑が
映えるよう黒い器にしてみた。

「白和え」は和食のなので、
渋い土ものらしいオーバルの大鉢を用意し、
豆腐に対して、人参、小松菜、ちくわが具材。
全体には白い豆腐に白のすりごま、砂糖、
ごま油や醤油少々の味付けなので、
全体に落ち着いた白を引き立てるように
器を選んだつもりだ。

他には
「中華おこわ」や「エピ」「キッシュ」
「味付けウズラの卵」「アボカドサラダ」
「ブロッコリーとエビのサラダ」など、
女性達の自慢の品がずらりと並んだ。

そのお料理についても
ひとりひとりコメントを求められたので、
作り方や自作の器との相性などが
次々は発表され、
いつもは聴けないプライベートな話も飛び出し
楽しいひとときだった。

陶芸をなぜ始めたかについてや、
いつもは料理はするとかしないとか、
男女に関係なく作る人は作るし、
陶芸で器を20年も作っているのに
自分ではほとんど何も料理は作らないなど
いろいろな人がいるなと驚かされる。

幸い、私の料理は
毎年、みんな楽しみにしてくれていて
今年の2品も好評のうちに売り切れになった。

空のビール缶がビニール袋いっぱいになり、
最後に先生が作ったバナナとヨーグルトで作った
シャーベットを食べて、
今年の暑気払いの会は散会になった。

こんなジメジメだったり
猛暑だったりの夏は
滋養のつく食事とビールで乗り切るしかない。

あとはどこかで美味しいウナギでも
食べたいな~と思う今日この頃である。











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