今日はポカポカの小春日和。
昨日のお茶会とは打って変わって穏やかなお天気。
かねてよりお誘いを受けていた早めの忘年会。
辞めてしまったが陶芸倶楽部の同じ日メンバー4人で
川崎の『かに道楽』へ。
寒くなってくると食べたくなるもののひとつに
蟹があると思うが、
今シーズンは蟹を食べに旅行に行くこともないので
近場の蟹料理のお店に行くことにした。
建物の壁にドドーンと蟹がくっついていると
言えば
言わずと知れた『かに道楽』だが、
川崎店は初めて行った。
改装して1年ちょっとだとかで
店内はとてもきれいで
個室だし、お店の仲居さん達も着物姿なので
静かにゆっくりと食事とお話ができる。
なにしろ昨今はロボットが食事を運んできたり
注文もタブレットでというところが多いので
この人的サービスと個室空間は
それだけで贅沢な食事という気がする。
4人の内、私とAさんはすでに陶芸倶楽部を辞め
Aさんは別の陶芸教室に通っている。
私はとりあえず陶芸からは足を洗い、
目下は個展の準備とお茶のお稽古に忙しい。
Sさん親子はまだ以前ご一緒していた陶芸倶楽部に
所属しているので
まずは今の陶芸倶楽部の近況報告から。
同じ倶楽部なのに
年々、活動状況や内容や先生のスタンスが
変わるのはある意味やむを得ないところもあるが
納得いかない部分も大いにある。
そんな話を目の前の蟹の身を
一生懸命せせりだしながら
おしゃべりした。
お稽古事は私達にとっては趣味の世界なので
イヤイヤ行っても楽しくない。
趣味の世界に何を求めるのか
そんな話をしつつも
季節の蟹はやっぱり美味しい。
茹でた蟹はもちろん
蟹の茶碗蒸し、天ぷら、蟹シュウマイなど
どのお料理にも蟹がふんだんに使ってある。
とどめは蟹の釜めしだ。
いろいろなお料理が運ばれてくる間に
釜めしは炊きあがるのに30分はかかるからと
火を入れられた。
しばらくして
釜めしの釜から蟹の香りが立ちのぼると
「よっ、日本の冬!」と声をかけたくなる。
個室の部屋じゅうに蟹の香りが立ち込めると
五感が刺激され
冷たい日本酒ののど越しも最高だ。
話は『推し』は何かという話になり、
今、Aさんと私が沼っている
着物についての話になった。
人でも物でも『推し』がいたり
ハマっているものがあると
楽しいし、そこから友達の輪が広がったり
お出かけチャンスができたりするので
『推し』があるのはいいことと
私達ふたりが熱弁をふるった。
Sさん親子は
なんにつけあまり熱くなれないタイプな上に
ミニマリストでものを増やしたくないとかで
なかなかどっぷりハマったり
大金をつぎ込むということはないらしい。
最近、呉服屋さんの展示会に
ふたりで着物で出かけたら
「飛んで火にいる夏の虫」とばかりに
店員さんに取り囲まれて
大変なことになった話で大盛り上がり。
Aさんの大相撲観戦に着ていくための帯と着物、
私の来年の個展の時に着るための帯など
どこかに行くために着物や帯を誂えるなんて
やはり贅沢なこととは思うけど
それができることの幸せを思うと、
『推し』がいたり、沼にはまるのは
悪くない。
そんな言い訳がましい論理を展開し
「すんっ」とお暮しのSさん親子を揺さぶった。
最後のスイーツに私は雪見大福を選んだ。
それだけにはさすがに蟹は使われていなかったが
あとは最初から最後まで蟹三昧の
コース料理をぺろりと平らげた。
昨日のお茶会は日本の伝統文化の日。
今日の蟹料理は冬の日本料理の日。
インバウンドの人の憧れではないが
日本に生まれてよかった!
日本人でよかった!
と実感した。
だらだらと流れ作業で過ぎゆく毎日の中に
こうした日常を取り入れる大切さを感じた。
帰ってから記念写真をメールで送ったら
返信がきて
Sさん親子の娘さんから
「次回、お目にかかる時までに
『推し』を見つけたいです!」とあった。
私たちの『推し』讃歌に
圧倒されたのかも(笑)











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