今、我が家は玄関前のアプローチを壊して
外構工事の真最中。
土曜日だろうが構わず朝から業者さんが来て
1日中、ドリルで階段下の土を掘り返している。
3日前から工事は始まったのだが、
昨日から玄関からの出入りができなくなった。
つまり、和室のたたきの窓が唯一の出入り口なので、
誰かが必ず家にいないといけない。
いつもは自由きままに生きているのに
お互いの予定をすり合わせ、
今日は私が家にいることになった。
というわけで、
朝から新作の原画を描くことにした。
10月と11月に個展用の大きな作品を
摺ったので、
これからはもう少し小さめの作品に取り組み、
見に来て頂いた方に親近感をもって
いただける程度の作品を創らねば。
作品のデザインは
大きな作品を手掛けている間に
この部分を切り取って創ってはどうかと
イメージがいくつか湧いている。
単に切り取るというのではない。
亀が蓮の葉っぱの上に乗ると
重みで少し水が葉っぱの上に入り込み
半身浴みたいになるのか可愛いので、
その光景に光をあて
「ひなたぼっこ」もしくは「半身浴」と
いうタイトルにしてはどうかというのが
1点。
蓮池に取材にいくと
今まさに咲き誇る花もあれば
まだ蕾のものもある。
もしくはすでに散って中央のタネの入っている
部分だけが干からびているものや
花びらが落ちて葉っぱに積もっているものなど
いろいろな状態が見られた。
まるで女性の一生のように
蓮にもいろいろな時期があるのだが、
いずれもそれはそれで美しい。
まだタイトルが決まらないが
「それぞれ」にするか「それぞれの美」か
あまり説明的になりたくない。
とはいえ、凛と咲く蓮の花は本当に美しい。
木版を摺っている途中でここで辞めたいと
思う時が必ずあると
前回、書いたが
その瞬間を意識して今回の作品は原画を起こした。
つまり、紙の白を意識したり、
水の波紋の木版画ならではの表現を
前面に押し出すなど、
大きな作品だと要素が盛りだくさん過ぎて
ぼやけてしまう部分に
フューチャーして作品化する。
まだ、鉛筆原画の段階ではあるが、
大体、どんな感じに出来上がるのか
大きな作品を摺った後なので
イメージが温まってきている。
結局、
1日中、ドリルの音がBGMだったが、
それぞれの持ち場で仕事を着実にしたという
手応えを感じた11月末の土曜日であった。











0 件のコメント:
コメントを投稿