2025年12月21日日曜日

靴の断捨離

 







家の玄関アプローチの外構工事が
大体、終わった。
大体というのはまだ一番下の段が
タイル工事の職人さんの関係で
1週間、足踏み状態で出来ていないからだ。

夏場のクーラー設置工事もそうだが、
11月にこうした工事を頼むと
職人さんが手配できずに大幅な遅延が生じる。

しかしながら、玄関ドアからの出入りは
できるようになり、
すっきりきれいな玄関先になったことで、
悪目立ちし始めたのが
玄関周辺だ。

大掃除の時期でもあり、
今年は意を決して
玄関周りを徹底的にきれいにすることにした。

積年の汚れを例年よりしっかり落とし
いつもはダンナの自転車があって
ほとんど使用不可になっていた私の下駄箱も
中をチェックして
この際、大幅な断捨離に踏み切ることにした。

昨今、女性の靴の流行は大きく変わり、
今やハイヒールを履いて歩く人は
ほとんど見かけなくなった。
老いも若きも足元はスニーカーである。

一昔前、パンツスタイルよりスカートが
主流だったころ、
私たちは好んでヒールのある靴を履いていた。

それが歳と共に
ピンヒールがきつくなり
ヒールの高さが7㎝から5㎝になっても、
ヒールを履く大変さと戦いつつ
ヒールのある靴の方がかっこいいと思っていた。

それは今もそう思うのだが、
気づけば自分も大抵はスニーカーを履いている。

カウンセリングに行くような場でさえ、
ロングのプリーツスカートに
スニーカーを合わせていたりする。

それでビジネスシーンでも失礼ではないという
世の中の空気がすでにあるからだ。

今日はダンナの自転車や傘立てなどをどかし、
10年近く開かずの扉になっていた
鏡張りの靴箱を開けてみた。
(普段は反対側にも自分用の靴箱がある)

出てくるわ出てくるわ
10年前まで履いていたヒールの高いパンプスが
14~15足出てきた。

思い出が一挙によみがえってきた。

この靴を履いてオープニングパーティに行ったとか、
このパンプスは足になじむのに時間がかかって
コンサートに履いていった時、靴ずれが出来たとか、
蛇皮のパンプスを履いていた時
「奥様、ラムサール条約違反じゃありません?」と
グループ展の男性メンバーに揶揄されたとか。

ハイヒールが女性ならではのおしゃれアイテム
だからこその思い出が多い。

しかし、「どれどれ今履くとどうかな」と思って
素足をつっこんでみたけど
スニーカーで甘やかした足はすっかり膨れ上がり
これが自分のパンプスかと思うほど
小さく細く感じられた。

結局、鏡張りの靴箱から出てきた靴は
すべて断捨離することにした。

反対側のいつも使っている靴箱でさえ、
ここ数年、少ししか履いていないか
足になじまなかった靴や草履が出てきて
45ℓのゴミ袋は靴類だけでいっぱいになった。

この家に越してきて四半世紀。
自分も四半世紀、歳をとり、
ものによっては四半世紀分のゴミとなる。

徐々に身軽にしておかないと
自分では処分しきれないものであふれるという
話はよく聞くし、
後で子ども達が困ることになるのも分かる。

ひとり暮らしの人の遺品整理の業者の話が
ドラマやニュースになる時代。

「ものにウェット」なのはよろしくないので、
せめて自分の身の回りはスッキリさせて
新年を迎えようと思う。

しっかし、我が家には思い切り
「ものにウェット」な人が一人いる。

時折、とっくに処分したものなのに思い出して
「あれはどこだ」と言ったり、
「まだ使える」といって壊れたものに執着したり。

勝手に捨てられないのが悩みの種だが、
せめて自分だけは身ぎれいにしたいと思っている。
















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